猫の次に浮かぶものといえば、やはりそうですよね。
「焼き立てのパンにはバター」
並にセットの認識があるというか。
あるいはそうですね。
「お正月といえばお餅」
みたいな感じですかね。
「日曜夕方のお茶の間といったらあれ」
な某国民的アニメのOPの冒頭にも登場しますし。
ところがどっこい。
実はその認識って、日本特有のものだって知っていました?
ということで、今回はこちら。
- 「そもそも猫って何で日本に来たの?」
- 「どうして猫=魚が好きって思われるようになったの?」
- 「じゃあ海外の猫は何を食べるの?」
上記についてご紹介します。
これを知れば、きっとあなたも誰かに教えたくなるはず。
それではいきましょう。
目次
「猫、いよいよ来日」の巻
「そもそもいつ来たの?」
というところから始めましょう。
日本へ猫がやって来たとされているのは、だいたい6世紀半ば頃。
その頃と言えば、そうです。
日本に仏教が渡ってくるあたりですね。
では、ここらでクイズといきましょう。
第一問
Q,仏教の経典などの重要な書物。
それらはいったい、どうやって渡って来たでしょうか?
- どんぶらこ、どんぶらこ…と、桃に入って流されて来た。
- 船で運ばれて来た。
- 浦島太郎が竜宮城から帰るついでに配達した。
さあ、肝心の正解は…。
A,船で運ばれて来た。
そうなんです。
桃でも浦島太郎が乗っている亀でもなく。
運んだのは船でした。
「おや?仏教が渡ってくる話、猫と関係あるんかの?」
と思うかもしれませんね。
でも、関係大アリですよ。
だって考えてみてください。
仏教の経典、書物なんて、貴重なものばかりですよね?
そんなものがネズミにかじられたりでもしたら、どうします?
そう。
そこです、そこなんです。
重要な書物を、ネズミから守るために結成された狩人達。
いいえ、「超重要機密書」専属のSPとでも言いましょうか。
それが猫だったわけです。
そのため、書物と共に乗船。
日本にやって来たと伝えられています。
とまあ、一般的にはこれが日本の猫の原点とされることが多いのですが。
いかんせん、昔のことなのでね。
諸説あります。
そのため一概にこうだと、断言はいたしません。
ご興味がお有りの方はこれを機に「猫伝来」の研究者になってもいいかも。
第一人者になったとき、ぜひ真相を教えて欲しいです。
「猫、富裕層のペットになる」の巻
平安時代と言えば、そう。
「鳴くよ(794年)うぐいす平安京」
これでしょう。
日本人だと多分誰でも習いますね。
だから画像も、うぐいすにしてみました。
可愛いでしょう。
(ここだけの話、どれも可愛いので厳選するのに苦労しました)
ではここらでクイズ、いっときましょう。
第二問
Q,「寛平御記(かんぴょうぎょき)」を書いた平安時代の天皇、だーれだ?
- 桓武天皇
- 宇田天皇
- 醍醐天皇
「一気に難易度上がったな!」
と思われたことでしょう。
第一問が簡単すぎましたので。
ここらでバランス調整です。
さあ、答え、わかりましたか?
正解は…。
A,宇田天皇
ちょっと待って!
Q,そもそも「寛平御記(かんぴょうぎょき)」って?
A,簡単に言うと、宇田天皇の日記ですね。
別名を『宇多天皇御記(ぎょき)』と言います。
そこには彼の父(光考天皇)から贈られた猫についての記述が。
たいそう可愛がっておられたようですよ。
豆知識コーナー
実はこの「寛平御記(かんぴょうぎょき)」ですね。
日本で1番古い飼い猫の記録だと言われているんですよ。
当時、猫はとても希少な生き物。
貴族などの高い身分の人しか飼うことができなかったんですって。
「猫、江戸時代を生き抜く」の巻
さあ、話の展開は早送りでお送りしております。
ここからは江戸時代へと舞台を移しましょう。
今までは希少価値が高かったため、貴族しか飼えなかった猫。
しかしこの時代から、裕福な町民、商人なども猫を飼うようになります。
「私も貴族のようにペットを飼ってみたい!」
ですとか。
はたまたこう。
「さあ、たんとネズミを退治しておくれ」
といった具合ですね。
裏を返せば、一般庶民はまだ飼えないわけです。
ところが「ある出来事」をきっかけに、ついに一般庶民でも猫を飼えるようになります。
それでは元気にクイズといきましょう。
第三問
Q,「ある出来事」を語るには欠かせない超重要人物、だーれだ?
- 徳川家綱
- 徳川綱吉
- 徳川慶喜
とはいえ、ここで尺をとっても致し方ないので。
さくっと答え、いってしまいましょう。
正解は…。
A,徳川綱吉
第5代徳川家将軍です。
(ちなみにこのクイズ、正解は全部2でした。気づいた方、すごい)
徳川綱吉といえば、そう。
「生類憐みの令」を発令した人です。
今だからこそ信じられない話をしますね。
なんと当時の人々は猫に紐を付けて飼うのが当然でした。
「え!そんな酷な…!」
と思いますよね。
思わず目玉が飛び出るほど。
あるいはそうですね 。
こんなふうに入れ歯が外れてしまったかも。
驚きすぎると何が起こってもおかしくはありませんし。
でも当時はそれが普通だったんです。
これを覆したのが「生類憐みの令」
法令の1つにあるのがこれ。
「猫を紐につないだまま飼うの、なし!」
そのため猫は、放し飼いで飼われるように。
当然、国内の猫の数は爆発的に増えます。
これがきっかけとなり、庶民でも猫をペットとして飼えるようになったと言うわけ。
勘が鋭い方は、ここらへんでピンと来たかもしれませんね。
まだ分からない方、安心して。
今からお話ししますから。
「猫、魚を食べる」の巻
さあ、このお話もいよいよ佳境。
大詰めにやってまいりました。
猫が人間と暮らし始めると、何が変化するでしょう。
そう、食生活です。
自分で狩るのではなく、人間の食べ残しをもらうことが増えます。
当時の日本の食文化といえば魚が主流。
となれば、猫は必然的に魚を食べることに。
そう。
これが「猫=魚好き」が根付いた理由です。
つまりまとめると…。
〜「猫=魚好き」になるまで〜
初期は高貴な人しか飼えなかった。
↓
徐々に一般庶民も飼えるようになった。
↓
一緒に暮らし始めて食を共にする。
↓
日本人の食生活の主流は魚だった。
↓
人間の食べ残しが猫の餌に。
↓
猫は餌に魚をもらう。
↓
猫が魚を食べる姿が多く目撃される。
↓
「猫の好きな食べ物って魚なんだ!」
こんな感じです。
お分かりいただけたでしょうか?
また、猫は共通してこんな認識を持っています。
知って損なし豆知識
猫は「生後2か月〜3か月までによく食べた物=安全」と認識する。
これも「猫=魚好き」のイメージに拍車をかけたようですね。
統括すると…
人間の食文化が大きく関わっていた!
うんうん、気になりますよね。
では海外の猫はどうなのか、最後に一緒にみていきましょう。
海外の猫の食文化
さあ、ここからは海外の猫の食文化に迫っていきますよ。
まずはこう言っておきましょう。
未知の世界へようこそ。
驚いてひっくり返らぬよう、要注意です。
ではいきましょう。
〜メキシコの場合〜
メキシコと言えば、なんといっても「とうもろこし」
ということは?
そうです。
人間の主食がトウモロコシだから、猫もよくこれを食べるらしいですね。
〜イタリアの場合〜
思い浮かぶのはパスタやピザ。
ということはつまり…?
そう。
パスタやチーズを好んで食べているようです。
さすが食べるものも洒落てます。
「実は人間なんでしょ!」
と聞いてしまいそう。
この地域の猫が片手にワインを持っていても驚かないですね。
〜インドの場合〜
もしかしてもしかして。
嘘でしょ?
でもこの流れでいくと?
はい正解。
そうです、皆さんお察しの通り。
じゃーん。
カレーなんですって。
嘘みたいな本当の話ですよね。
「辛くないの?」
と思われるかもしれません。
私もそう思って考えてみたんですけれども。
所詮私は人間。
彼らは猫なのでわかるはずもなく。
「猫って人間よりも味覚が鈍いところがあるから、案外大丈夫なのかなぁ」
という結論に至りました。
知って損なし豆知識
嗅覚は人間の6倍なんですけどね。
味覚は人間の約5分の1と言いますから。
しかし猫の住む環境や人間の食文化でこうも違いがあるとは。
地球って面白い場所ですね。
私たち、どうやらすごい場所で生きているようです。
「猫は魚が好き」は日本だけの認識?本当はそうでもないの?:まとめ
「まさかそんな…!」
ということばかりでしたね。
では今回のまとめといきましょう。
- 「猫=魚好き」のイメージは日本だけ。
- 定着した理由は日本の食文化が魚中心だったから。
- 猫と人間の食文化は密接につながっている。
いかがだったでしょうか。
ぜひ、ご友人などにお伝えしてみては?
きっと盛り上がりますよ。
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