キャットフードに含まれるビートパルプって一体どんなもの?

これ、大丈夫?原材料の中にビートパルプって書いてあるんだけど…。

おっと、何やら聴き慣れない単語が登場しましたよ。

「ビートパルプ」ですって?

なかなか馴染みのないフレーズですね。

「ビートルズなら、知ってるんだけどね」

ええ、とてもよくわかります、その気持ち。

思わず原材料表を二度見しましたよ。

皆さんはどうでしょう。

キャットフードの原材料の中に「ビートパルプ」の文字を見たことがありますか?

ただの「おしゃれな英単語」ではありません。

そこで今回は、以下のような声にお答えします。

  • 「ビートパルプって、何のこと?」
  • 「ビートパルプには、どんな働きがあるの?」
  • 「メリットやデメリットを知りたい!」

どうぞ最後までお付き合いくださいね。

 

ビートパルプとは

さて、いきなりビートパルプの核心に迫りましょう。

聴き慣れないこの単語が何を指すかというと、こちら。

ビートパルプ…テンサイ・サトウダイコンなどの野菜から取れる食物繊維

なるほど、食物繊維でしたか。

テンサイといえば、砂糖の主原料ですよね。

砂糖が作られる過程で、残った繊維の部分がビートパルプとよばれています。

食物繊維には、発酵が速い食物繊維と発酵が遅い食物繊維が存在しています

それぞれには、以下のような特徴があります。

発酵が速い食物繊維→腸内細胞の主要エネルギー源になる。

発酵が遅い食物繊維→腸の動きを活発にして、綺麗にする役割。

なんと、ビートパルプはその両方を兼ね備える食物繊維。

つまり、腸内細胞のエネルギーでありながら腸の機能を整えられるというわけです。

どうです?ビートパルプのこと、誰かに説明したくなりませんか?

しかし説明するときは「テンサイ」の言い方に十分気をつけましょう。

「ビートパルプって、テンサイから採れる食物繊維らしいよ!」

「天才から?なんてことだ…。随分むごいことをするね…」

と言った具合に、あらぬ誤解を招いてしまいます。

良好な友人関係を保ったまま、良質な知識の交換を心がけましょう。

 

ビートパルプのデメリットとメリット

ビートパルプには、どのようなデメリットとメリットがあるのでしょうか?

簡単にまとめましたので、以下をご覧ください。

ビートパルプのデメリット

  • 消化吸収されにくい
  • 微量の糖分が残っている
  • 消化率や栄養素が、製造国によって異なる

ビートパルプのメリット

  • 腸内環境を整える
  • 便通を促す

では具体的にどのようなことなのか、今から解説していきますね。

デメリット

・消化吸収されにくい

猫は肉食動物であるため、食物繊維を消化するのが得意ではありません。

そのため、食物繊維を多量に摂りすぎてしまうと消化不良につながる可能性

うーん、これは難しいです。

腸内環境を整えるには必須なんだけれど、摂りすぎは厳禁ということですね。

・微量の糖分が残っている

さて、ビートパルプは砂糖の成分を搾り取った後に残る繊維だとお伝えしました。

そのため、微量ですが糖分(上白糖)が残る場合があるのです。

上白糖が及ぼす危険性とはどのようなものでしょうか?

以下3つが、考えられる危険性です。

  1. がんの誘発
  2. 心臓病や肥満の原因
  3. ビタミンB1欠乏症

注意点

とはいえ含まれているのは、ごく少量です。

上白糖を直接与えているわけではないことを覚えておきましょう。

❌ビートパルプ=糖分

⭕️ビートパルプ=糖分を絞った後に残った食物繊維

・消化率や栄養素が、製造国によって異なる

ビートパルプは、製造国によって消化率や栄養素に差があります。

そのため、これらを表す数値を一括りにまとめることはできないのです。

購入の判断をする上で、製造国にも注意をむけてみましょう。

でも確かに、どこの国で作られても数値が同じだったら、それはそれで怖いですよね。

ドッペルゲンガーじゃあるまいし。

余談ですが、みなさんはドッペルゲンガーを見たことはありますか?

ちなみに私は、自分自身のドッペルゲンガーを見たことは未だないですね。

他者のものなら、結構あるのですが。

「またまた、そんなこと言っちゃって」

「どうせ嘘でしょ」

と思う方も、密かに共感してくださる方も、両方いらっしゃることでしょう。

さて、この話を嘘か本当か、判断はおまかせいたします。

メリット

・腸内環境を整える

ここで冒頭のおさらいをしておきましょう。

発酵が速い食物繊維→腸内細胞の主要エネルギー源になる。

発酵が遅い食物繊維→腸の動きを活発にして、綺麗にする役割。

上記の2つを合わせもっている食物繊維だと、お伝えしたと思います。

しっかり発酵、消化吸収される繊維であるという点が重要です。

だからこそ、腸の負担は抑えつつ、腸内の汚れを体の外に出すことができるというわけですね。

「腸への負担を軽減+腸内をきれいにする」

という熱いコンボを決めてくれるわけです。

まるで少年漫画のよう。素晴らしい。

なんという絶妙なコンビネーションでしょう。

私が敵なら、立場を忘れて拍手喝采と共にあっぱれを送りたいですね。

もしこれを漫画にしたいという方、いらっしゃいましたら私にご一報を。

・便通を促す

ビートパルプの性質として挙げられるのが、水分を吸収すると膨らむというもの。

膨らむと、どうなるでしょう。

そう、腸壁が刺激されて、腸の活動が活発になるのです。

さあ、まだまだ終わりませんよ。

さらに水分を含むと、便の硬さはどうなるでしょう。

柔らかくなりますよね。

そのためスムーズな排泄を促す、というわけです。

これ、すごくないですか?感動ですよ。

「ビートパルプくん、ちょっと働きすぎじゃない?」

と思いました。特別給与をあげたいです。

表彰ものですよ、これは。

「腸内環境、整えたで賞」受賞です。

「腸内環境がんばった部門1位」獲得です。おめでとう。

 

ビートパルプの役割

ビートパルプは繊維質の供給源として非常に優秀です。

キャットフードで使用されている繊維質の供給源には、どんなものがあるのでしょうか。

具体例は以下の通り。

  • ポテトファイバー
  • セルロース
  • エンドウマメ繊維
  • トマトポマス…など。

ビートパルプはその中でも腸内環境を整える能力がトップクラス。

腸内細胞のエネルギーでありながら、腸の機能を整えることができるのです。

まさに食物繊維の代表、さながらエースといったところでしょうか。

特に、毛玉を吐きやすい猫には食物繊維は必要不可欠な存在ですね。

注意点

ただし、飼い猫が必要とする食物繊維量には個体差があります。

体質や体調によって適切なものを選ぶことが大切です。

上記は本当に重要です。

今回の記事に限らず全てのことに共通しますが、あくまで個体差があるということを忘れないでください。

 

まとめ

今回はビートパルプについてお伝えしてきました。

大切なことなので、もう一度復習しておきましょうね。

  • ビートパルプとは食物繊維のこと。
  • 腸内環境を整える働きがある。
  • その一方で消化吸収はされにくい。

飼い猫によって、必要な繊維量には差があります。

体調や体質によって、適切なものを選びましょう。

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