このようなお悩みにお答えします。
今やペットショップやネットショップなどでたくさんの種類が選べるキャットフード。
私が通ってるペットショップでは、棚の大きさからみて200種類以上のキャットフードが常備されているようです。
そしてこれだけあるキャットフード中からひとつを選ぶワケですが、そのひとつだけで猫に必要な栄養素がバランス良く摂れるのか?
1種類じゃなく、他にも与えた方がいいのか?…と色々気になりますよね。
そこで今回は、猫が必要とする栄養素と、キャットフードだけで栄養は偏らないのか?という疑問に迫ります!
目次
キャットフードには4種類ある
世の中にたくさん種類があるキャットフードですが、まず大きく4つに分類されます。
総合栄養食
毎日の主要な食事。水と一緒に与えるだけで、猫の健康を維持するために必要な栄養を摂取できる。
一般食・副食
総合栄養食には満たない栄養素のもの。これ単体では栄養バランスが崩れるため、総合栄養食のものと一緒に与える必要がある。
療法食
特定の疾患・疾病等に対し、食事療法として使用されるもの。
間食
おやつやご褒美として与えるもの。
上記の一覧を見ていただくと、栄養バランスが摂れているものは「総合栄養食」だということが分かります。
疾患のある猫に与える療養食はまた別ですが、基本はこの「総合栄養食」を主食として与えていくことで栄養バランスはバッチリだと言われています。
昔、知り合いが愛猫にずっと主食に与えてたものが実は一般食だった…っていう話を聞いてビックリしたことがありまして。
でも、コレ意外と知らない人いるんじゃないかなと。
ドライフードはほぼ総合栄養食なんですが、ウェットフードの缶詰やパウチは一般食も多いんですよね。
ウェットフードはドライフードに比べてちょっとお高いですし、それで栄養バランスが摂れてなかったなんてショックが大きすぎます…。
それぞれキャットフードのパッケージに必ず記載があるので、必ず確認して買うようにしましょう!
猫が必要とする栄養素とは?
私たち人間もそうですが、骨や筋肉、脂肪、皮膚などで構成された体をつくり、その健康を保つために必要な栄養素があります。
これらはすべて食べることでしか摂取できないので、日々の食事がいかに大切か分かりますね。
五大栄養素
タンパク質・脂肪・炭水化物(糖質)・ミネラル・ビタミン
生き物が生きていくために摂取しなければならない成分で、図のように大きく5つに分けられます。
これらの栄養素は体内でそれぞれ異なる役割を持っているため、十分な量でバランスよく摂取する必要があります。
タンパク質
タンパク質は、筋肉をつくるだけでなく、ホルモンや酵素となって働きます。
また、消化管内でアミノ酸に分解吸収され、体タンパク質、酵素、消化液などの合成に使われるのです。
猫はタンパク質をエネルギーに変換するので、あまり炭水化物を必要としないようです。
その分、良質な動物性タンパク質をたくさん摂らせてあげるべきなんですね。
猫 | 6.4g |
犬 | 4.8g |
人間 | 1.2g |
犬と比べると1.3倍、人と比べるとなんと5倍ものタンパク質が必要!
脂肪
脂肪の働きは、主にエネルギー源だったり、脂溶性ビタミンの吸収の補助、そして必須脂肪酸を供給したりします。
必須脂肪酸…猫の体内で合成されないもの
猫にとっての必須脂肪酸
- リノール酸
- リノレン酸
- アラキドン酸
必須脂肪酸は皮膚、腎機能などと関連があり、これが不足すると被毛は乾燥してきます。
こちらも体内で合成されないので、食べ物から摂る必要があるわけです。
時々、キャットフードの謳い文句に「オメガ○○」というのを見掛けませんか?
オメガ3
アルファ・リノレン酸、EPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸・アマニ油・シソ油・魚油)
オメガ6
リノール酸((ニバナ油、コーン油、大豆油)、ガンマ・リノレン酸(月見油)、アラキドン酸(鶏肉油脂、魚油)
これがその種類なんですが、食べ物からしか摂取できないのでキャットフードの売り文句になるんですね♪
炭水化物
炭水化物は糖質と繊維質に分けられます。
糖質
脳や筋肉にエネルギーを与える役割なので、もし不足すると神経や脳の働きに影響が出る可能性が。
繊維質
整腸作用があるので便秘予防に役立ちます。
猫は肉食なので炭水化物は人ほど必要ありませんが、うまく取り入れたい栄養素のひとつです。
ミネラル
ミネラルは、体内中の酸素を運んだり、骨を形成して丈夫にしたり、血管の機能を正常に保つなどとても大切な役目を担っています。
猫が必要とするミネラル
鉄・カルシウム・マグネシウム・リン・亜鉛・ナトリウム・カリウム・ヨウ素
これ、多すぎても少なすぎても体調不良になるんですよねぇ。
人間でもそうですが、なんでも“適度”が大事です。
ビタミン
ビタミンは、猫が体の調子を整えるためにとても大切な要素です。
猫が必要とするビタミン
ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンB12・ナイアシン・葉酸・パントテン酸・ビタミンC
偏った食事を続けると、ビタミン不足になって様々な健康被害が出てくるので注意しましょう。
注意ポイント
「ビタミンA欠乏症 (別名 レチノール)」
皮膚の角質層がはがれ、毛が抜ける皮膚疾患を引き起こす。
「ビタミンB欠乏症 (別名 チアミン)」
嘔吐や食欲の低下。姿勢や歩き方に異常が出たり、痙攣が起こる可能性も。
以前、ビタミンB1欠乏症になった猫ちゃんの記事を読みました。
その子は日中、外に徘徊しに行くそうなんですが、人懐っこくて近所の人気者だったそう。
その愛嬌の良さで近所の方からたくさん美味しいものをもらった結果、この病気を患うことになったらしいんです。
写真を見ましたが、手足がピンと伸びきっていて姿勢に異常が出ている状態になってました。
誰が悪いわけでもないので、複雑な気持ちなりますね。
不足も過剰摂取も健康被害が出てしまいます。
食事はバランスよく!が本当に大事ですね。
アミノ酸
タンパク質は体内で「アミノ酸」と呼ばれる22種類の物質に分解されます。
猫には11種類の「必須アミノ酸」と2種類の「準必須アミノ酸」があるんだそう。
必須アミノ酸
体内で合成できず食事として摂取する必要のあるもの。
バリン・ロイシン・イソロイシン・リシン・トレオニン・メチオニン・ヒスチジン・フェニルアラニン・トリプトファン・タウリン・アルギニン
準必須アミノ酸
成猫は体内で合成できるものの、子猫などのまだ未発達な状態では体内での合成量が十分でなく不足しやすい。
システイン・チロシン
アミノ酸の中でもアルギニンとタウリンが欠乏すると、深刻な体調不良に陥る危険性があります。
注意ポイント
「タウリン」
不足すると心臓の機能が低下したり、繁殖能力や成長力が阻害されたりします。
「アルギニン」
不足するとアンモニア中毒にかかったり、脂肪肝になる危険性が高まります。
キャットフードに含まれる栄養素
キャットフードには、これまで説明してきた猫にとって必要とされる5大栄養素の
「たんぱく質」「炭水化物」「脂肪」「ビタミン」「ミネラル」
これらをすべてバランス良く摂取できるように、さまざまな原材料が使用されています。
タンパク質は肉類・魚介類・豆類などから、炭水化物は穀類など。
その他、油脂類、ビタミン類、ミネラル類もバランスよく配合されています。
そして、そのバランスの取れたキャットフードと一緒に与えるのが「水」です。
動物は、水分を15%失うと生きることができないため、もっとも重要と言えます。
良質なキャットフードと一緒に、新鮮な水がいつでも飲めるような環境を整えてあげましょう。
注意ポイント
あまり安価なものは、上記以外にかさ増しとして穀物類がたくさん入っていたり、長期保存できるように添加物がいっぱいだったりとします。
あまり過剰に反応する必要はありませんが、総合栄養食であればなんでもいいというのも正直少し怖いですね。
おすすめのキャットフード
良質な動物性のタンパク質が多く含まれ、栄養価も高く、無添加!
栄養バランスが優れていて、安心して与えられるおすすめキャットフードをいくつかご紹介します♪
【GRANDS(グランツ)】無添加グレインフリープレミアムキャットフード★【公式サイト】
愛猫家の悩みを元に生まれたGRANDSは、猫の食いつきの元となる鮮度の高いチキンとサーモンを使用!
良質な動物性タンパク質でアミノ酸、ビタミン、ミネラルも豊富♪
猫が「おいしい!」と感じる、お肉本来の味と香りを大切にしたGRANDSは、人工香料・人工着色料・保存料を一切使用していません。
【モグニャン】香りと味わいを追求したキャットフード★【公式サイト】
低脂肪で高タンパク、ヒューマングレードな高品質の白身魚を65%以上配合!
グレインフリー、香料・着色料不使用。
オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸が含まれ、愛猫のイキイキと美しい体を保ちます♪
【カナガン】愛猫の健康を第一に考えたキャットフード★【公式サイト】
上質なチキンをたっぷり60%以上配合、ヒューマングレードで新鮮・上質なものを厳選!
グレインフリー、香料・着色料不使用、タウリンが豊富に含まれています♪
お肉・お魚たっぷり!愛猫が喜ぶ美味しさで驚きの食いつき!
【ジャガー】高品質な生肉をブレンドした贅沢キャットフード★【公式サイト】
チキン・鴨・サーモン・マスをたっぷり使用し、動物性タンパク80%以上を実現!
スーパーフードである高級食材のアサイー・マルベリー・朝鮮人参も使用♪
グレインフリー、香料・着色料を使用しない安心のヒューマングレード!
猫に与えてはいけないもの
最後に与えてはいけないものも少しお話しておきます。
ネギ類
猫の血液中の赤血球を壊し、貧血、血尿、嘔吐などを引き起こす。
チョコレート
猫の中枢神経を刺激し、下痢、嘔吐、けいれんなどの中毒症状を引き起こす。
ときには命にかかわることもあり大変危険。
生のイカ、タコ、エビ
生の魚介類に含まれる「チアミナーゼ」という酵素は、猫にとって必要なビタミンB1を分解してしまいます。
ビタミンB1の不足が続くと食欲低下や嘔吐をまねき、背骨が変形してしまうことも。
与えたい時は必ず加熱してください。
他にもあるのですが、特にこの3つは注意しましょう!
キャットフードだけでバランス良く猫に必要な栄養が摂れるの!?:まとめ
- キャットフードには大きく分けて4種類ある
- 必要な栄養素は五大栄養素とアミノ酸
- 不足でも過剰摂取でも健康被害が出る
- 総合栄養食と水で栄養素はバッチリ!
- プレミアムフードはおすすめ
- 食べさせてはいけない食材に気を付ける
総合栄養食のキャットフードが、猫が必要とする栄養素をいかにバランスよく配合しているかお分かりいただけたでしょうか?
人間と猫が必要とする栄養素の割合は違います。
なので人間の感覚で猫に食事を考えると、猫にとって不足になったり過剰摂取になりかねません。
人から見ると「あんなカリカリだけでかわいそう…」なんて思ってしまうのも分からなくはないです。
でも他の物を食べちゃダメというわけではないので、必ず主食は総合栄養食のカリカリを与えた上で、嗜好性のあるウェットフードや美味しいおやつを与えてあげましょう♪
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