猫の目やにが茶色いと、「目やにってこんな色だったっけ?」とびっくりしてしまいますよね。
実は私も飼い猫の目やにが結構濃い茶色だったことがあり、目に何かが起きているのでは…と心配になったものです。
私が飼っていた猫や犬は、高齢になるとよく緑内障や白内障になっていたので、そういった疾病の不安もありました。
今日は、猫の茶色い目やにについての情報をまとめてみたいと思います。
目次
猫の目やには通常何色?
通常、猫の目やには、
- ミルク色
- 茶色
- 赤褐色
のどれかです。
そう、茶色い目やには通常の範囲内とされているんですね。
その中でも、正常な茶色の目やにと危険な茶色の目やにがありました。
細かな違いと見極め方を見ていきましょう!
正常な目やにと危険な目やにの違い
目やには、猫の身体で起きている変化を知らせるサインの1つ。
生理現象としての、心配する必要のない目やにもありますが、目のトラブルが隠されているケースもあるのです。
その見極め方を知っておきましょう!
正常な目やに
- 涙で流れてしまうくらい少量の目やに
- 赤褐色~茶色(チョコレートやコーヒーのような)の目やに
危険な目やに
- 膿のような緑色の目やに
- 風邪をひいたときの鼻水のように黄色い粘着性のある目やに
- 茶色は茶色でも濃い茶色の目やに
- そのほか、赤や真っ黒の目やに
- 目やにが大量で目が開きづらい場合
- 目の周りの毛に目やにが付着するほど広範囲の場合
- 目やにと一緒に充血や血液がみられる場合
- 目やにと一緒に涙が溢れるほど出ている場合
- ゼリー状の目やに
- 目やにが長く続く場合
- くしゃみや咳も併発している場合
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猫の目やにの原因になる病気
猫の目やにには、正常なものと危険なものがあるということがお分かりいただけたのではないかと思います。
次は、その原因となりうる病気について知っておきましょう。
猫風邪
目やにと一緒にくしゃみも出ているようなら、猫風邪の可能性があります。
ヘルペスウイルス、カリシウイルス、クラミジアなどに感染することで発症します。
人間が持ち込んだウイルスに猫が感染することもありますので、家族の一員として猫風邪にも気を付けたいですね。
ちなみに猫風邪はワクチンで防ぐことができますよ。
結膜炎
名前は聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
結膜炎は、アレルギーやウイルス、ほこりやゴミなど異物が目に入って発症する病気です。
結膜はまぶたの裏にある粘膜のことをいい、結膜炎にかかると涙が分泌されやすくなり、目やにになりやすいのです。
目やにのほかに、目の充血やかゆみなどの症状も併発します。
目をケガしたことによる細菌結膜炎は、傷がついている方の目だけに目やにが見られることが多いので、比較的分かりやすいですね。
アレルギー性の結膜炎だと、両目から透明な涙が出るという症状がみられます。
角膜炎
こちらも結膜炎と同様、目をケガしたりウイルスが目に入ることで発症する病気です。
目に異物が入って強くこすったりしても、角膜炎の原因になることがあります。
角膜とは黒目の上にある透明な薄い膜のことで、角膜炎は目の傷みが特徴的な症状。
猫が目を痛がっていたり、ショボショボして半開きになっていたりしたら、獣医師さんに相談してみてくださいね。
鼻炎
意外と、鼻炎も目やにの原因になるんです。
細菌に感染したり、花粉やハウスダストが原因で鼻炎を引き起こすこともありますが、その1つの症状が目やにです。
鼻づまりなどの症状がみられるかどうかもチェックしてみましょう!
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ネコクラミジア
粘着性のある膿のような目やには、ネコクラミジアの可能性があります。
ネコクラミジアに感染すると、発熱や食欲不振、それに伴う体重減少など明らかな異変を感じるでしょう。
ネコクラミジアはワクチン接種で予防できますので、未然に防いであげましょう!
アレルギー
風邪症状と似ているのですが、アレルギー反応を起こしている可能性もあります。
猫のアレルギー要因
- ノミ
- 牛肉
- 乳製品
- 穀類
- 鶏肉
- 卵
人間と同じくらい、いろいろな原因が考えられるのですね。
アレルギー症状は目やにだけでなく、皮膚に現れることも多いので、あわせてチェックしてみてくださいね。
流涙症
流涙症とは、常に目から涙が溢れているような症状が出る病気です。
いわゆる「鼻ペチャ猫」といわれる猫種だと、先天的になりやすいようです。
通常、涙は鼻涙管を通って目から排出されますが、この機能がはたらいていないと、ずっと目から流れ出てしまうことになるのです。
鼻涙管で炎症を起こしていたり、異物が詰まっていたりすることがあるので、原因に合わせて抗生剤や消炎剤で治療が行われます。
意外と知らない!猫の目やにについて
猫の目やには生理現象なので、頻繁に出る子もいるかもしれないですね。
それにもかかわらず、あまり知られていない事実がたくさんありました。
子猫と成猫では目やにの原因が違う場合も
生まれたばかりの子猫は、まだ目を開けられませんね。
生後7~10日ごろにやっと目が開きますが、この時点ではまだ分泌液で目の周りの毛も濡れていることが多いと思います。
このとき、生後10日を過ぎても目が開けられそうにない場合は、新生子眼炎や細菌感染による目やにが原因かもしれないのです!
また、結膜炎も子猫によくみられる病気の1つ。
結膜炎はウイルス感染によって発症しますが、目をガーゼで優しく拭いてあげたとき黄色や緑色の目やにがついていたら、ウイルスに感染している可能性があります。
動物病院を受診するほうが良いでしょう。
目の病気だった場合人間にもうつる!
猫の目やにが目の病気だった場合、その病気の種類によっては人間にもうつる可能性があります。
それが、先にご紹介したネコクラミジア。
ごくまれではありますが、猫の目やにや鼻水からの接触感染、猫のくしゃみによる飛沫感染の可能背うがあります。
目やにを拭き取ってあげたりしたら、必ず手洗いをするなど予防を心掛けましょう。
ネコクラミジアに感染している猫とは一緒の布団でも寝ないようにしてくださいね。
片目だけの目やにも意外と危険!
片目だけ目やにが出ていて「なんかおかしいな…」と感じた場合も、注意が必要です。
目の病気などにかかっていたり、生理現象の目やにの場合は、両目に同じだけの目やにが出るケースがほとんど。
片目だけというのは、その目だけが傷ついている可能性があります。
たとえば外に行ったとき木の枝などで傷ついてしまったり、他の猫とケンカをしたり…
野性味あふれる猫ちゃんならではの原因ですね。
目やにの拭き取り方も注意が必要
猫の目やにを拭き取ってあげるときは、ぬるま湯に浸したガーゼやノンアルコールのウェットティッシュを使いましょう。
乾いた布で取ろうとすると、目やにが固まってしまっている場合とても痛い思いをさせてしまうことに。
濡れた布でふやかしてあげるイメージで拭き取ってあげれば、猫ちゃんにとっても気持ちのいいケアになります。
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猫の目やにで受診する目安は?
さて、ここまででさまざまな目やにの種類をご紹介してきました。
その中の「危険な目やに」に該当する場合、動物病院を受診したほうが良いでしょう。
危険な目やにが出ている場合、家庭で何らかの処置ができるということはありません。
獣医師さんの中には、猫や犬の眼科を専門とする方もいらっしゃいますので、電話で問い合わせてみると良いかもしれません。
猫に目薬をさすコツ
動物病院で目薬を処方してもらったら、おうちでしっかり点眼してあげてください。
ここからは、猫ちゃんに目薬をさすときのコツやポイントをお伝えしていきます。
step
1猫の背後から顔を支える
正面から行ってしまうと猫が怖がってしまうので、後ろから素早く顔を固定しましょう。
このとき、猫を拘束する時間が1秒でも短くなるよう、事前に目薬の蓋を開けておくなど効率よく行う準備をしておいてくださいね。
step
2猫の背後から顔を支える
顔を上向きに固定したら、まぶたを上に引っ張るようにして目を開けさせます。
そのタイミングで素早く目薬をたらしましょう!
目全体になじむよう、まぶたを上下に動かしながらまばたきをさせてあげてください。
step
3猫の背後から顔を支える
目から垂れた目薬は、固まったり毛が濡れたりしないよう、清潔なガーゼやウェットシートでふき取ってあげてください。
ゴシゴシせず、ポンポンと軽く布を押し付けるように水分を拭ってあげましょう。
猫の目やにが茶色い!これって大丈夫?いろんな可能性を考えよう:まとめ
猫の目やににはいろんな種類があることがお分かりいただけたのではないかと思います。
目やには生理現象でもありますが、異変を感じた場合には別の原因が隠れているかもしれない、猫の身体からのサインでもあります。
色や質感もよくチェックして、今回ご紹介した「危険な目やに」に当てはまる場合には、すぐに動物病院を受診してくださいね。
みなさんの猫ちゃんが健やかに過ごせますように。