愛猫にはいつまでも健康で長生きしてもらいたいですよね。
だから愛猫のちょっとした違和感も大いに気になってしまうもの。
ある日ふと見た愛猫の目元に目やにがついていて、それが黒い目やにだったら何かの病気ではないかと心配になってしまいます。
ですが私はそんな愛猫の気になる目の症状を軽く見てしまい、愛猫に可哀想な思いをさせてしまいました。
この記事では、そんな私の愛猫に謝らなければならないお話もさせてもらっています。
猫の瞳は大きくて常に空気に触れている粘膜のため、外部からの刺激を最も受けやすいのです。
そんな猫の目のことを少しでも知って、トラブルを未然に防いであげられたらいいなという思いでこの記事を書きました。
猫の目やにについての疑問や心配事はもちろんのこと、猫の目の病気のこともお話ししています。
さらに猫の目について役立つ情報も満載に詰め込んだので、きっと最後まで読めばあなたも猫の目について詳しくなっていますよ。
また、猫が目やにを嫌がらずに取らせてくれる技も伝授しますのでお楽しみに!
さあ、では始めましょう。
目次
猫の目やにが黒いのは病気なの?
と言いながら私の足元に擦り寄ってきた、わが家の愛猫クーちゃん。
いつもはツンデレのツンが多めで呼んでも無視しているのに、今日は自ら甘えてくるなんて可愛いヤツだ。
...と思いながら擦り寄ってきたクーちゃんを抱き上げ、クーちゃんの顔を覗き込んでびっくり!
なんと黒い目やにがクーちゃんの目元にこびりついているではありませんか。
さっそく嫌がるクーちゃんを無理やり仰向けにして目をのぞき込んでみましたが、目やに以外は特にいつもと変わった様子はないみたいなのです。
そこでまずはかかりつけの動物病院に電話をして状況を説明したところ、先生から帰ってきた返事は「異常なし。正常ですよ」とのこと。
「良かった~」と胸をなでおろしました。
これはある日のわが家での出来事です。
黒い目やにを見て何かの病気なんじゃないかと心配しましたが、黒や茶色の乾燥した目やには正常なんですね。
ですが、私のように愛猫の黒い目やにを見て病気を疑う飼い主さんは多いのではないでしょうか。
そこで「猫の目やに」について詳しく見ていきたいと思います。
目やにって何?
そもそも目やにとは何か?からお話していきたいと思います。
目やにとは涙の成分である「ムチン」と呼ばれるネバネバした粘液に結膜と角膜からの老廃物や血液成分、目に付着したチリやほこりなどが混ざって出来たものです。
目やには目に入った汚れや老廃物を体外に出す生理的な働きをしているものです。
ですから目頭や目尻に少量付着している程度なら何の心配もありません。
しかし、量が多い・色がついている・ドロドロしている等の場合には病気やけがが考えられることもあり、注意が必要です。
正常な目やにの色と異常な目やにの色
飼い主さんが気付く猫の目やに色は、黒または茶色いことがほとんどだと思います。
人間の目やにと色が異なるため、「まさか、病気なのでは?」と心配になってしまいますよね。
そこで猫の目やにの色についてお話ししたいと思います。
正常な目やにの色
正常な目やにの色の特徴は、乳白色または赤茶色~こげ茶色をしています。
そして量は少量で固まっている、もしくは固まっていなくても1日1回拭き取る程度の量です。
また正常な目やには、数日で乾燥して目の端にこびりつきます。
そして乾燥すると赤っぽい茶色~黒になります。
異常な目やにの色
異常な目やにの色は、黒や茶色以外の色です。
白や黄色、緑色の場合は何らかの病気やケガが疑われます。
ドロドロとしている目やに⇒感染症の疑い
サラサラした涙のような目やに⇒ハウスダストなどのアレルギーの可能性
また量が多い、粘り気がある場合も病気の可能性があります。
このような目やにが見られたら、早めに動物病院の受診をお願いします。
その他にも異常な色の目やにが乾燥して固まってしまった場合、黒い時があります。
そのため量が多い、取ってもすぐに出るなどの場合も早めの受診をおすすめします。
目やにが出る主な病気
目やにの症状が出る主な病気には、以下の病気があります。
- 猫風邪
- 鼻炎
- アレルギー
- 結膜炎、角膜炎
ではひとつずつ詳しく見ていきましょう。
猫風邪
くしゃみや鼻水など人の「風邪」のような症状が見られることから、「猫風邪」と呼ばれています。
ウイルスや細菌による感染症の総称で、一度猫風邪に感染すると長い付き合いになることもあるので注意が必要です。
猫風邪の症状は、くしゃみ・鼻水・目のかゆみ・涙が出る・目やになどが主な症状です。
鼻炎
猫の鼻炎は、ウイルス感染・真菌感染や細菌感染・腫瘍・異物・歯周病などが原因と考えられています。
主な症状は鼻水・くしゃみ・鼻づまりなどです。
また、ウイルス感染の場合は目やにの症状も見られます。
アレルギー
猫が発症するアレルギーには、ハウスダストアレルギー・花粉症・食物アレルギーなどがあります。
主な症状はアレルゲン(原因)によって異なりますが、目やに・涙が出る・目が腫れるなどです。
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猫の食物アレルギーって何?知りたい!猫のアレルギー対策フードとは
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結膜炎・角膜炎
結膜炎⇒猫風邪などのウイルス性の発症に伴って発症します。
その他にも異物の混入・アレルギーなどの免疫異常・角膜炎・流涙症(りゅうるいしょう)などが原因で発症することもあります。
角膜炎⇒原因の多くはほかの猫とのケンカによるケガです。
しかし猫風に伴い、結膜炎と角膜炎を併発することもあります。
猫が結膜炎・角膜炎になると以下のような症状が出ます。
黄色や緑色の目やにやドロッとした目やにが大量に出る
目やにが乾いて目が開かなくなる
血の混じった赤い目やにが出る
目の周囲の皮膚が赤くなる
白目全体に血管が浮き出て赤くなる
目が充血する
両目、または片目からの涙が止まらなくなる
目が腫れたり痛みを感じるため、目を開けにくそうにする
目を細めたりショボショボさせたりする
その他の目やにの症状が見られる病気
上記に挙げた以外にも目やにが出る猫の目の病気があります。
ドライアイ(乾性角結膜炎)や流涙症、眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)、ぶどう膜炎などです。
猫の目の病気は早期に治療すれば改善が見込めるものが多いです。
猫の眼に異変を感じた時は、早めに動物病院を受診しましょう。
わが家の愛猫クーちゃんは緑内障です。
右目が見えないので右側におもちゃなどがあっても気付きません。
クーちゃんの目の異変には気付いていたのです。
「なんか右目が変だね」
と家族の話題には出ていました。
しかし、我が家のクーちゃんは大の病院嫌い!
病院に連れて行くと建物を見ただけで唸りだし、中に入れば待合室にいる全ての飼い主さんとペットを激しく威嚇する始末。
獣医さんが現れようものならとても可愛い顔を鬼のような形相に変えて、さらに激しく威嚇をします。
獣医さんや看護師さんが怖がって近づいてくれないくらいです。
そんな感じなので若干の違和感は感じたけれど、ご飯も良く食べるし他に変わった様子はないので様子を見ることにしました。
でもこの様子を見たのがいけなかった。
ある日、クーちゃんの目から涙が溢れて止まらず食欲も全くありません。寝てばかりいます。
翌日には右目がはちきれんばかりに大きくなって、今にもバチンッとはじけそう!
大慌てで動物病院に連れて行った結果は「緑内障」。
先生の話によると「目がうずくように痛くて涙が止まらない状態。多分もうあまり見えていない」とのことでした。
今、クーちゃんは眼圧を下げる目薬と痛み止めの目薬で治療中です。
なぜ、異変に気付いたあの時に病院に連れて行かなかったのか。
自問自答し後悔ばかりが先に立ち、目薬を差してあげながらクーちゃんに謝る日々です。
皆さんは愛猫の目に異変を感じた際には、絶対に様子なんて見ないでくださいね。
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猫が白目をむいて寝るのは病気なの?気になる猫の眼のあれこれを解説
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猫の目やにを予防しよう
猫の目やにを予防する大前提として、猫の健康を守ることが大切です。
目そのものの異常から目やにを発症することもありますが、ウイルス感染などが原因のひとつであることも多いのです。
以下に猫の目やにを予防する方法をまとめましたので、見ていきましょう。
🐾完全室内飼育
愛猫を外に自由に出られる環境にしていると、ケンカや異物の混入によって目が傷つくこともあります。
また、何らかの感染症などの病気にかかってしまう確率も高くなります。
わが家の先代猫も自由に外に出られるようにしていました。
ある日、除草剤のかかった草を食べてしまったらしくそれが原因で亡くなってしまった辛い思い出があります。
そのため今、家にいる子は完全室内飼いにしています。
また、完全室内飼いにすると猫の健康を守れるだけでなく、近所に迷惑をかけないというメリットもあります。
🐾ワクチン接種をする
病気の予防にはワクチン接種がとても有効です。
完全室内飼いでも人間がウイルスや細菌を持ち込むことが考えられます。
また病気の中には治療法がなく、ワクチン接種でしか防げないものもありますから年に一度のワクチン接種をするようにしましょう。
🐾乾燥を防ぐ
冬になるとより乾燥してくるのを感じますよね。
猫は寒さに弱く、また冬の乾燥により猫の粘膜が弱くなりウイルスや菌に感染しやすくなるといった面もあります。
おうちの中の湿度は50%程度に保つように心がけると良いですね。
🐾免疫力を高める
ウイルスや菌に感染しないよう、免疫力を高めてあげることも大切です。
そのために大切なのは「食事」です。
栄養価の高いキャットフードで免疫力を高めてあげましょう。
うちの子も緑内障にはなってしまいましたが、14歳の高齢猫になった今でも毛ツヤも良く食欲旺盛です。
また、年一回の血液検査による健康診断で獣医師さんから「何の異常もなし。健康そのもの!」のお墨付きを頂けてるのは栄養価の高いキャットフードを食べさせているのが大きいと思います。
参考までにうちの子の健康の源になっている、キャットフードをご紹介しておきますね。
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おすすめのキャットフード!目的別に選ぶランキング13選
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猫の目やにの取り方
猫の目やには優しく拭き取り、目の周りを清潔に保ってあげることが大切です。
また目やにの原因が病気やけがの場合は、猫が目をこするなどして悪化せないようにエリザベスカラーで保護してあげましょう。
ただし、エリザベスカラーを付けると視野が狭くなるため、猫にとってはストレスになったりパニックを起こしたりすることがあります。
また、日常生活に大きく影響することも少なくありません。
ただ最近では柔らかい素材の可愛いデザインのエリザベスカラーも出ているので目元の状況や猫の性格なども考え獣医師と相談してみてください。
目やにの取り方
猫の目やにを取るときには以下のステップで行うと良いでしょう。
また目やにを取るときには、猫の体を背後から包み込むように支えてあげると動きをセーブできるので安全に行うことが出来ます。
step
138℃程度のぬるま湯を用意しコットンまたはガーゼを浸し、水が滴らない程度に優しく絞る
step
2人差し指に湿らせたコットンを乗せ、猫の目頭の下側を優しく押さえる
step
3そのまま鼻のほうにスライドさせてサッと目やにを拭き取る
step
4少量のカサカサした目やになら乾いたコットンでもOK
下記の動画は嫌がる猫ちゃんも気持ち良く目やにを取らせてくれるので、おすすめのやり方です。
うちの子も上記のやり方で嫌がるときはこの動画のやり方です。
気持ちよさそうにしている愛猫に癒されます。
絶対にやってはいけないこと
目がちょっとおかしいな~と思った時に、皆さんは目薬を差しますよね。
では猫の目がちょっとおかしいな~と思ったらどうしますか。
まさか「人間用の目薬で何とかならないかな?」なんて考えていませんよね?
もちろん人間用の目薬を猫に使用するのは絶対にやってはいけません。
人間用の市販の目薬は様々な成分が配合されていて、猫には刺激が強すぎます。
もし、人間用を使用してしまったら、かえって悪化させてしまうかもしれません。
また、自己判断で間違ったことをしてしまうと取り返しのつかないことにもなりかねないのです。
必ず獣医師の診断を受けて、適切な治療を受けるようにしてください。
猫の目やにが黒いのは病気?猫が嫌がらない目やにの取り方教えます:まとめ
猫は目に異常が出やすい動物です。
目の異常だけでなく体の病気でも目に異常が出ることも多いので、猫の目やには猫の健康状態を知るための重要なポイントです。
日頃から目やにの量や色、眼の状態をよく観察してあげましょう。
そしてもしも少しでもおかしいなと感じたら迷うことなく、動物病院を受診してくださいね。
様子を見ようなんて思っていると、私のように後悔することになってしまいますから。
この記事に、あなたの猫ちゃんの目の健康の手助けが出来たらとても嬉しく思います。