キャットフードを野良猫にあげるなら必ずやってほしいこと。

近所の野良猫に餌をあげたいんだけど
何か気を付けた方がいいことってある?

このようなお悩みに答えします。

猫、可愛いですよね♪

家で飼ってる方も、そうでない方も、猫好きなら野良猫を見ると「ご飯ちゃんと食べてるのかな?」って思うのではないでしょうか。

うちの職場の近くには、野良猫が数匹います。

もう何年も前からいるのですが、ある日突然新しい子がいたり、子猫が数匹じゃれてたり、今までいた子の姿を急に見なくなったり…。

毛艶のいい子もいれば、ガリガリで毛並みもボロボロだったり、喧嘩したのか顔に大きな傷があったりと、ほんと色んな子がいます。

そんな野良猫たちを見て、かわいそうと思いつつ、餌をあげたことは一度もありません。

そこにはしっかりとした理由があります。

今回は、野良猫に餌をあげたいと思っている方へ、もしあげるなら必ずやってほしいことをお伝えします。

 

野良猫に餌をあげるということ

野良猫に餌をあげることを、条例で禁止している自治体があるのをご存じですか?

それだけ野良猫に餌をあげるという行為が地域の問題になっているんです。

そこにはただ“かわいそうだから”という理由で餌やりをする無責任で無秩序な人がいるから。

もし無秩序に餌を与え続けた場合

  • 残餌から悪臭や害虫が発生する
  • カラスやハトが増加する
  • 他の地域からまた違う野良猫が来る
  • 更なる繁殖を招く

猫は可愛くて癒しだと思う人がいる反面、野良猫による被害に悩まされている人がいるのも事実です。

野良猫による被害

  • 夜中の鳴き声
  • まき散らされる糞尿
  • 車や住居を傷つける

これは野良猫たちが悪いのではありません。

そしてそうやって増えていった野良猫たちが、その後どうなるのか。

環境省自然環境局によると、令和2年度、殺処分された猫は約2万匹にも及びました。

その内、幼齢個体が13,000匹です。

※幼齢の個体とは主に離乳していない個体を示す。

…信じられません。1.3万匹はまだ子猫なんですよ?

内訳がないので野良猫が何匹なのかは分かりませんが、少なくともその1.3万匹の子猫は野良猫が生んだものだと言われています。

人間のエゴでこんな殺処分にせざるを得ない状況になっているは確かなんです。

殺処分ゼロを目指している地域もありますが、これにも深い闇があるので…今は伏せておきますね。

そんな不幸な猫達を増やさないためにも、私たち人間がしっかりしなくてはなりません。

 

野良猫にエサをあげるためにするべきこと

野良猫を見て、お腹いっぱい食べさせてあげたいと思うことは絶対に悪いことではありません。

私も見掛けるたびに思います。「うちの子のキャットフードあげたいな」って。

キャットフードは、栄養バランスもしっかりしているので、野良猫たちの生きていく力になるでしょう。

でも、だからって無責任にただ餌をあげるだけではダメなんです。

餌をあげた時点で、あなたはその猫の飼い主だと思うぐらいの責任感が必要なんです。

野良猫に餌をあげました。

その子は日々元気になっていきます。

繁殖期になりました。

子猫が生まれました。

その子猫にも餌をあげました。

日々元気に育っていきます。

繁殖期になりました。

子猫が生まれました。

…この無限ループが、殺処分へと繋がっていきます。

そしてそれだけじゃなく、先にもお話ししたように地域の色々な問題も絡んできます。

では、餌をあげるにはどうしたらいいのか。

  1. 毎日、決まった時間に餌をあげる
  2. 食べ終わったら必ず片付ける
  3. 糞尿のあと片付けをする
  4. 去勢・不妊治療をする

野良猫に餌を与えるという行為は、その猫を飼っているということと何ら変わりはありません。

もし上記のことができないのであれば、餌をあげるのはやめましょう。

安易に餌を与え、片付けもせず、手術もしないのであれば、他人に後始末をさせるただの無責任な人にすぎません。

そして何よりも、餌を与えられ続けた野良猫たちの行く末を、何も考えていない人ということになります。

そのすべての責任を負う覚悟が持てる人だけ、野良猫たちに餌をあげてください。

…これが私が野良猫たちに餌をあげない理由です。

今うちにいる愛猫は、保護された子猫でした。

センターで、沢山いる中から選んだ子です。

あの残りの子たちはもし引き取り手がなければこの後…と考えると本当なら全員連れて帰ってあげたかった。

でも現実はそう簡単にいきません。

 

野良猫の去勢・避妊手術

すべての野良猫が人間から餌をもらって生きているのではなく、中には自分で餌を狩ったり取ったりしている子もいるでしょう。

そんな子たちは栄養がしっかり摂れないので、飼い猫の寿命の1/3ほどしか生きられないそうです。

しかしどんな野良猫たちにも去勢・避妊手術をしなければ、そんなかわいそうな子たちの数は減っていかないのだとセンターの方はおっしゃっていました。

今までの話のあと、家では飼えないけど、どうしても野良猫を助けてあげたいという方もいるのではないでしょうか?

(公財)日本動物愛護協会が全国を対象に飼い主のいない猫の不妊去勢手術費用の一部を助成しています。

期間が過ぎていても、この制度は毎年やっているようなので一度連絡してみてください。

助成金額

飼い主のいない猫の不妊去勢手術1件につき、下記金額を助成します。

ただし手術費用が助成金額を下回る場合はお支払いいただいた金額となります。

  • 不妊手術(メス)10,000円
  • 去勢手術(オス)5,000円

(2022年春は、不妊手術1,500頭、去勢手術1,000頭の計2,500頭を予定していますが、指定寄付での事業のため予定金額に達したら終了いたします。)

出典:(公財)日本動物愛護協会:不妊去勢手術助成事業

また、責任をもって野良猫たちを守っている団体の方たちや、各地域で野良猫たちを保護しているボランティアの方たちもいるので、一度相談してみるのもいいかもしれません。

 

野良猫に与える餌

人間から餌をもらわずに生きている野良猫たちは、ネズミや鳥、虫や雑草、もしくは人間が出した生ゴミなどを取って食べています。

猫は肉食ですが、雑草などで食物繊維も少量ですが摂っているようですね。

そんな野良猫たちにあたえる餌ですが、かつおぶしや人間の残飯とかではなく、キャットフードをあげるのが理想です。

人間の食べ物には塩分が多いので与えるべきではありません。

キャットフードもピンキリなのですが、栄養バランスが考えられた総合栄養食と記載されたものをあげましょう。

その時、新鮮なお水を一緒にあげるのも大切です。

ベランダで生まれ、しばらく生活していた野良の子猫の話を聞いたことがあるのですが、保護されたあとしばらくは糞尿からどぶのニオイがしていたそうです。

どんな水で生活していたのでしょう…キレイで新鮮なお水を与えてあげたいですね。

 

なぜ野良猫がいるのか

どうやってそこへ住み付き、どんな風に生きてきたかは色々だと思いますが、ひとつだけ言えるのは街中で見かける野良猫たちは「野生の猫」ではないということ。

必ず何かしら“人間によって”その生活を余儀なくされている子たちなのです。

特別に飼ってくれる飼い主がおらず、住む家を持っていなければ外に住むしかありません。

栄養バランスが摂れたミルクが与えられず生まれてすぐ亡くなる子猫がいたり、免疫が薄いため病気にもかかりやすかったり、車に轢かれて亡くなってしまう猫もいます。

しかし繁殖力が強いため、その連鎖はなかなか止まらないのが現状です。

 

キャットフードを野良猫にあげるなら必ずやってほしいこと。:まとめ

  • 野良猫に餌をあげるのは責任が伴う
  • 殺処分されるのは7割以上が野良猫
  • 無責任に餌を与えるのは不幸な猫を増やすこと
  • 去勢・避妊手術をするための助成金がある
  • 野良猫に与えるなら栄養バランスの摂れたキャットフード

いかがでした?

野良猫たちに餌をあげたいと思うのはとても優しい気持ちだと思います。

しかし野良猫への餌やりは、しっかり面倒を見る覚悟でなければならないという現実があります。

今回のこの記事が少しでも野良猫たちを救う何かのきっかけになれば幸いです。

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