ひさしぶりに連絡のあった友人からこんな嬉しいお願いがありました。
いいなあ~子猫。
子猫を飼うと一日中ずっと見ていても飽きないですもの。
いえいえ。それはちょっと乱暴なご意見ですよ。
ちゃんと考えてあげないと、猫ちゃんに一生ファストフードを食べさせるのと同じことにもなりかねません。
食は、子猫が一生付き合っていく体を作るものなので特に重要!
こんな可愛い子猫を家族に迎え入れたからには、とにかく元気で健康に育って欲しいですよね。
では今からあなたの大切な家族となった猫ちゃんの「おすすめご飯」を一緒に見ていきましょう。
これを読めば元気で健康に育てる自信がつくはず!
私の失敗談も恥ずかしながらお話ししますので、そちらも参考に猫ちゃんにとってベストな選択をしてあげてください。
では始まりますよ♪
目次
我が家に子猫がやって来た!前編
我が家に初めて子猫を迎え入れた時のことをお話ししようと思います。
街中に買い物に出掛けた、夏の暑い日のことです。
あるビルの近くを通りかかると「ニャーニャー」と子猫の鳴き声が聞こえました。
どこで鳴いているのだろうと辺りを探してみると、ビルの鉄骨階段の隙間に挟まってしまって身動きが取れなくなっている子猫を発見。
すぐに助け出して抱き上げるとこちらをウルウルとした瞳で見つめてくる、白黒模様の子猫。
このまま置いて行ってしまえばこの子は死んでしまうかもしれない!
お目当ての夏服を買いに街へ来たのですが、そんなことはもうどうでもよくなってしまい、子猫を連れてすぐに家に帰りました。
その日からこの子猫はわが家の家族の一員になりました。
今から30年くらい前の話です。
さて。
家に連れ帰ったのはいいけれど、猫を飼うのは初めて。
祖父が動物好きで犬や猫を飼っていたので、祖父は猫にどんなご飯をあげていたのか思い出してみるとそれはいわゆる「ねこまんま」。
白米に鰹節や人間の食べ残した焼き魚などを乗せたものです。
いや、さすがにこれはないでしょ。とキャットフードを買いに行きました。
30年も昔のことなので、キャットフードも今ほど種類豊富ではなく5~6種類くらいが置いてある程度。
(我が家は田舎に住んでいたので置いてあるキャットフードの種類が少なかったのかもしれません。)
その中から適当に黄色いパッケージに可愛い猫が描かれたマグロ味の安いキャットフードを買ってきました。
粒が少し大きいかな?と砕いてあげてみたところ、美味しそうにカリカリと食べてくれました。
この日からこの子猫は、私が適当に選んだこの安いキャットフードを一生食べる事になるのです...。
子猫とは
子猫におすすめの餌を紹介するにあたって、子猫とはどのくらいの年齢までの猫のことなのか?
知っておかないと話が進まないのでまずは「子猫とは」から見ていきましょう。
子猫とは生後12か月までの猫のことをいいます。
生後一週間で目が開き、生後20日頃から歯が生え始めます。
活発に遊ぶようになるのは、生後一か月くらいからです。
生後3~7ヶ月頃は他の猫との触れ合いを通じて社会性を学ぶ重要な時期。
この時期に動物病院に行ったり車に乗ったり、ハーネスを付けたり等いろんな事を経験させてあげてください。
そうすると大人になってもスムーズに行動が出来るようになります。
人との関わりもこの時期に積極的にできるといいですね。
そして「食」に関してもこの時期が最も重要な時期で、生後半年頃までに食べたものが大人になってから食べるものに影響してきます。
ドライ、ウエット、チキン、サーモン、白身魚などいろんな味や食感、香りを経験させること。
そうすることで大人になってからのフードの切り替えがスムーズに出来ます。
ミルク、離乳食、フードの切り替え時期と1日の食事回数
生後まもなくのミルクからフードを食べられるようになるまでの切り替え時期と食事回数を見ていきましょう。
月齢 | 食事内容 | 1日の授乳感覚・食事回数 |
~生後30日頃 | ミルクのみ | 2~3時間おき |
生後30日~生後60日頃 | 離乳食→ドライフード | 5~6回→4~5回 |
生後60日~ | ドライフード | 3~4回 |
歯が生え始めるまでは基本的にお母さんの母乳かミルク。
歯が生え始めたら徐々にミルクの量を減らして離乳食にしていきましょう。
子猫用キャットフードを与え始めるのは、生後30日頃から。
徐々に離乳食を減らし子猫用フードに慣らしていくのがポイントです。
液体のミルクや柔らかい離乳食から固いドライフードへの切り替わりの時に。
もしもドライフードを嫌がるようならウエットフードと混ぜたり、ペット用ミルクでふやかしたりして工夫してあげてください。
生後60日までに離乳を完了するのが理想ですが、猫によって成長スピードは違います。
子猫の体重や体調の変化をよく見てゆっくりと時間をかけて進めてあげてください。
時間と愛情をかけてあげることがスムーズな切り替えの一番の秘訣ですよ。
子猫用キャットフードの選び方
いよいよ可愛い子猫も離乳食を卒業してドライフードを食べる時期が来ました。
大人の階段を一歩ずつ登ってくれるのは嬉しいけれど、子猫でなくなっていくのは寂しいなあ...。
元気で健康な大人になってもらうためにもしっかりと子猫用キャットフードを選んであげないと!です。
子猫用キャットフード選びのポイント
動物性たんぱく質が主原料で高タンパクであること
新鮮で消化の良い「鶏肉、白身魚」が主原料であること
高カロリー、高脂質であること
炭水化物の含有量が少しであること
添加物は天然由来のものを使用していること
ではそれぞれ詳しく見ていきましょう。
動物性たんぱく質が主原料で高タンパクであること
子猫の成長には良質なタンパク質が欠かせません。
最低でもタンパク質が30%以上のものを選びましょう。50%以上あるとなお良いです。
新鮮で消化の良い「鶏肉、白身魚」が主原料であること
子猫の消化器系はまだまだ未熟です。
新鮮でないものを与えてしまうと消化も悪くなり、体調不良になってしまうかもしれません。
高カロリー、高脂質であること
子猫は成猫の2~3倍のエネルギーが必要です。
ですが一度にたくさんの量を食べることが出来ないので、必要な栄養をしっかりと取るためにも高カロリーなものを与えてあげてください。
脂質も猫の臓器や筋肉を動かすための重要なエネルギー源です。
約20%の高脂質なフードを選んでください。
炭水化物の含有量が少しであること
子猫は消化機能が未熟なのです。
40%以上の炭水化物の摂取は消化機能の低下(下痢や嘔吐など)や高血糖につながる恐れがあります。
人間も炭水化物を多く摂取すると高血糖になりますよね。
添加物は天然由来のものを使用していること
キャットフードには様々な添加物が使用されていますが、中には発がん性の危険が指摘されているものも。
含有量は毎日取り続けても健康に影響のない量ですが、安全面を考えれば天然由来の添加物が使われているキャットフードを選んだほうが安心ですよね。
何より大切な家族の一員である猫ちゃんに安全でないとわかっているものを与えたくはありませんもんね。
我が家に子猫がやって来た!後編
我が家にやって来た子猫は「ミイ」と名付けられました。
祖父の家で飼われていた猫のミイが亡くなり、拾った子猫がミイと似た模様だったからです。
子猫のミイは元気にすくすくと成長してくれて、私たち家族を癒してくれたり笑わせてくれたり...。
長男が生まれてからは、長男の良き遊び相手にもなってくれました。
長男が尻尾を引っ張ったり耳を引っ張ったりしても怒ったりせず、甘嚙みをして「やってはいけないよ」と教えてくれました。
ミイは自分を猫だとは思っていなかったのでしょうか。
まるで人間のような振る舞いに私たち家族はおかしいやら感心するやら...。
そんな家族同然のミイのご飯は変わらず、一番最初に買ってきた安いキャットフードです。
他のキャットフードを与えようとしたこともあったのですが、ミイは他のキャットフードは食べてくれませんでした。
私も「ミイ本人が気に入ってるならいいか!」と大して考えもせず、そのキャットフードを与え続けました。
ミイは病気もケガもすることなく、元気に彼女なりの毎日を送っていました。
ミイと一緒の時は流れ、子猫だったミイもおばあちゃん猫になったある日のこと。
ミイの様子がおかしいのです。ぐったりとしてご飯を食べようとしてくれません。
慌てて動物病院に連れて行き、診断の結果は猫白血病ウイルス。
点滴をしてもらい連れて帰りましたが、相変わらずご飯は食べてくれません。
翌朝、嘔吐をしたので慌てて動物病院へ。
食べられないし水も飲めないのでそのまま入院になり、点滴治療をすることになりました。
その二日後。
ミイは虹の橋を渡りました。
家族同然に過ごしてきたミイ。なのに最期を看取ってあげられず、病院のケージの中で一人で虹の橋を渡ってしまいました...。
ミイが教えてくれたこと
30年も昔の事で今のようにいろんな情報や知識を得る術も乏しかったとはいえ、猫に関して私はあまりにも無知でした。
一番最初に与えたキャットフードがもっとちゃんとしたものだったら、ミイはもっと長生き出来たんじゃないか?
猫の食事について私に知識があったなら、ミイは病気になんてならず苦しむこともなくもっと穏やかな最期を迎えられたんじゃないか?
いろんな○○だったら...。が次々と浮かんできて後悔しかありません。
今は情報が欲しいと思ったらすぐに手に入れることが出来ます。
そしてやはり猫ちゃんが健康で長生きするために最も大切なのは「食事」です。
このことは自信をもって声を大にして言えます!
この記事を読んでくださっている猫ちゃんの飼い主の皆さんには、私のような後悔してもしきれない悔しい想いはしてほしくありません。
子猫の時の食事は、その子の一生に関わるとても大切なものです。
決して30年前の私のように、大切な家族なのに適当にキャットフードを選んでしまうなんて愚かな事は絶対にしないでください。
あなたの大切な家族となった子猫の健康で長生きのお手伝いをこの記事にさせて頂けたら、天国のミイも喜んでくれるかな。
人気の子猫用のキャットフード重要ポイントを比較
前項で子猫用のキャットフードを選ぶ際のポイントを紹介させていただきました。
ではこのポイントを満たすキャットフードはどれ?という事なんですが、参考になる表がありますので、まずはこちらを見てみましょう。
人気の子猫用キャットフードでおすすめの商品の「動物性原材料の割合」「炭水化物の割合」「合成添加物の有無」が一目でわかります。
商品名 | 動物性原材料の割合 | 炭水化物の割合 | 合成添加物の有無 |
モグニャン | 65% | 41% | ○ |
カナガン | 70% | 26% | ○ |
シンプリー | 75.55% | 25% | ○ |
ジャガー | 80% | 21% | ○ |
レガリエ | 68.2% | 32% | ○ |
グランツ(チキン&サーモン全年齢用) | 71.8% | 24% | ○ |
アカナ(パシフィカキャット) | 75% | 22.5% | ○ |
オリジン(キャット&キトゥン) | 90% | 27%以下 | ○ |
レオナルド(キトン) | 80% | 24% | × |
ロイヤルカナン(成長後期の子猫専用) | 不明 | 31.7% | × |
いかがでしょうか。
子猫用のキャットフード10種類を比較した表です。
ポイントは動物性原材料の割合は30%以上(50%以上あるとなお良し)、炭水化物の割合は40%以下、添加物は天然由来のもの...。でしたね。
次はミイに教えてもらった事や現在進行形で猫を飼っている経験。
そしてこちらの表の結果と選ぶ時のポイントを考慮しておすすめ商品を紹介しますよ。
子猫のキャットフードはこれがおすすめ!
全ての厳しい条件を満たしたキャットフードはこれだっ!
カナガン
モグニャン
ジャガー
グランツ
悩みましたが、どれも甲乙つけがたい。
カナガンが一位なのは、うちの子用に選んだからです(笑)。
最初に、私がこれらの商品を選んだ理由からお伝えしますね。
全年齢対応である
子猫の頃に食べたものが一生お付き合いする体を作ることと、猫はグルメなのでキャットフードを途中で変えるのは難しいと言う点。
子猫から老猫までの幅広い年齢の猫に与えられる確かな品質。
途中でキャットフードを変えたくてもミイはダメでした。
重要ポイントの3点を全て満たしている
やはり重要ポイントを全て満たしているということは、子猫に与えるキャットフードの最低条件でしょう。
健康で長生き!してもらうためにはここは大切。
安全性と信頼が確保されている海外のペットフード
ペットやペットフードに関する法律が日本よりも厳しく取り締まられているため、安全性を第一に製造管理されているから。
日本は残念ながらペットやペットフードに関しては法整備などルーズな面があります。
その点、ペットが尊重されていてペットに関する法整備も進んでいる海外産のペットフードは安心と安全性に信頼があります。
以上の理由から私のおすすめはこれ
この商品は実際にうちの子も食べています。
13歳のおばあちゃん猫ですが、食いつきも良く何より元気です!
うちの子が元気で健康なのが自信を持っておすすめ出来る一番の理由です。
うちの子は魚よりも肉が好きみたいなので、お肉感のあるカナガンにしましたが、「モグニャン」「ジャガー」「グランツ」も自信を持ってお勧めです。
こちらの商品もカナガン同様、全ての大切な条件を満たしているのであとは猫ちゃんの好みですね。
「モグニャン」「ジャガー」「グランツ」もあなたの大切な家族の一員である子猫ちゃんの大切な食事の候補として胸を張って立候補します!
おすすめフード4種類のことをもっと知りたい!という方にはピッタリの記事がありますので、こちらもぜひ参考にしてみてください。
こちらもぜひ参考に!
子猫用と成猫用フードの違いは?
これ、気になりませんか?
一番の違いは、一粒あたりの栄養価です。
猫にとって必要な栄養素は、成猫用より子猫用の方が高いんです。
なので、「成猫が子猫用を食べる」のは少ない量でも栄養価が高いので問題はありません。
しかし、「子猫が成猫用のを食べる」のは栄養不足になってしまいます。
全年齢対応のものは、子猫や成猫、ダイエットなど猫の体調などによって量を加減することで調整することができますね。
子猫の餌おすすめはこれ!一生健康の秘訣は子猫の時の餌にあり!:まとめ
子猫が我が家にやって来る...。
これから迎える新しい家族のことを考えるとわくわくが止まりませんね。
そしてこのわくわくは、一日でも長く健康でいてくれることで更に増していきます。
そのためにまずは子猫の時の食事が何よりも大切だと言う事を、自身の経験と今回の記事を書くにあたりリサーチした事によって益々痛感しました。
この記事を読んでくれた子猫の飼い主さんへ。
私と同じ後悔を決してすることのないよう、子猫にとってちゃんとした食事を選んであげてください。
あなたがちゃんと選んだその食事は、猫ちゃんと一緒に重ねた時間が長くなるほどいろんな貴重なものへと変わるはずです。
この記事を読んで良かったと思ってもらえたら、こんなに嬉しい事はありません。
一組でも多くの飼い主さんと猫ちゃんの幸せな日々がずっと続きますように。