生まれたばかりの子猫は母猫から母乳をもらいます。
一生懸命お母さんのおっぱいを飲む姿は、とても可愛くていつまでも見ていたくなります。
でも子猫が大きくなってくるとこんな悩みが出てきませんか?
それは「離乳食に切り替えるタイミング」です。
「母猫からの母乳はいつまで飲んでいいの?」
「最初の離乳食はいつからどんなものをあげたらいいの?」
この記事では、子猫の成長の様子と成長に合った食事を分かりやすくまとめました。
子猫が健康に成長するために飼い主のあなたがしてあげられる、最高のプレゼントは食事です
子猫の健康な将来の事を考えて、栄養バランスの取れた美味しい食事を食べさせてあげましょう。
目次
子猫の離乳食はいつから?
子猫の離乳食は生後3〜4週間ごろから始め、生後2か月を目安に完了すると良いと言われています。
子猫の成長からわかるサインとしては、乳歯が生えているかどうかで判断します。
離乳食をスタートさせるのは、乳歯が生え始めたころ。
離乳食を完了させるのは、乳歯が生え揃ってきたころが目安です。
ですが、人間にも成長の個人差があるように、子猫にも個体差はあります。
身体の成長速度だけでなく、子猫の性格によっても離乳食の完了時期は異なります。
警戒心が強い子猫や臆病な子猫は、なかなかそれまで口にしていたもの以外を受け入れてくれないかもしれません。
期間はあくまでも目安と考え、焦らずに離乳期間を完了させましょう。
子猫の成長
誕生
- 自然に母親の所に這って行き、母乳を飲む。
- 最初の数日間、体重は毎日、出生体重の約10%ずつ増加する。
生後0〜3週間 哺乳期
- 子猫の目が開く(生後5日目くらい)。
- へその緒がはがれ落ちる(生後1週間くらい)。
- 毎日10〜30g体重が増える。
- 乳歯が生え始める。
- 一日のほとんどを寝て過ごす。
- 自力で立ち上がろうとする。
生後4〜8週間 離乳期
- 離乳食が始まる。
- 母親からもらった免疫が下がり始めるので、ワクチン接種をする。
- 活発に遊び始める。
- 視力、嗅覚は完全に発達する。
- 聴覚はやや未熟である。
2〜4ヶ月 成長期
- 2回目のワクチン接種。
- 徐々に子猫用フードに移行する。
- 他の兄弟やペット、人などから社会性を学ぶ。
4ヶ月以上 緩やかな成長期
- マーキングをするようになる。
- 30本の永久歯が生え始める。
- 約6ヶ月で発情周期が始まり、繫殖行動が見られるようになる。
12~18ヶ月 成熟期
- 体重が出生体重の40〜50倍になる。
- 子猫は1年で成猫になります。
- 成猫用のドライフードに切り替える。
ポイント
子猫の時は成猫よりも多くの栄養が必要となるので、栄養不足だと骨や筋肉がしっかりと育ちません。
そのため、十分に栄養が取れるものを与える事が重要です。
ミルク卒業の目安
-
子猫の歯が生え始めた。
-
自力で排泄出来るようになった。
生後3〜4週間くらいの子猫の歯茎を指で触ってみて下さい。
指先にちょこっと触れる固いものがありませんか?
個体差はありますが、子猫に乳歯が生えてきました。
この頃になると、視力や聴力もはっきりしてきます。
よちよち歩きで行動も活発になってくるでしょう。
これらの成長がミルク卒業の目安となります。
ミルクから離乳食・フードへの切り替え
子猫が生後3〜4週齢になったらいよいよ離乳食開始です。
最初は舐める程度から始めて、生後6〜10週くらいには固形フードを食べられるようになります。
ミルクからフードへと切り替えていくステップを分かりやすく図にまとめました。
週・月齢 | 体重 | 離乳食の種類 |
3〜5週齢 | 500g | ❶練りミルク
猫用粉ミルクを多めにお湯に混ぜて、ハチミツくらいの硬さに練る。 ❷ミルク+離乳ペースト 市販の離乳ペーストと通常飲んでいるミルクを混ぜる。まだ液体に近い感じ。 |
600g | ❸離乳ペースト
市販の離乳ペースト。肉エキスも魚エキスも入っているものを選ぶ。 |
|
1ヶ月半齢 | 800g | ❹離乳ペースト+ふやかした子猫用ドライフード
❸のペーストを半量にして、その分お湯でふやかした子猫用のドライフードをプラス。 |
2ヶ月齢 | 1Kg | ❺離乳ペースト+子猫用ドライフード
ふやかさない子猫用ドライフードをそのままトッピング。固形物感がある。 ❻子猫用ドライフードのみ ドライフードのみで食べられたら離乳完了。 |
猫は離乳期に口にした食べ物の経験がその後の食の好みに影響しやすいと言われています。
この時期に口にしたことがないものは、成長しても口にしない傾向があるようです。
肉や魚などいろんな味を経験させることで、フードの切り替えがスムーズになります。
味だけでなく、いろいろな舌触りや風味のものを経験させてあげてください。
子猫の離乳食の与え方
子猫の離乳には手間がかかりますし、コツもいります。
母猫は子猫がかなり大きくなるまでおっぱいをあげます。
「離乳食になかなか興味を持ってくれない」「離乳が思うようにいかない」などの様子が見られたとしても大丈夫です。
心配することはありません。
成長するとともにミルクを卒業して、ちゃんとキャットフードを食べられるようになります。
子猫のペースに合わせて焦らずにゆっくりと行ってあげましょう。
最初はほんの少しから
それまでミルクしか飲んでいなかったのですから、いきなり大量の離乳食を与えてしまうと下痢や嘔吐などの体調不良を招いてしまいます。
まずは、ティースプーン半分くらいの量から始めるといいでしょう。
最初は食べ方がわからない
お皿に入れた離乳食を子猫の前に出しても、ほとんどの場合は自分から食べることが出来ません。
目の前にあるものが「食べ物」だとわからないのです。
ティースプーンの先にほんの少しの離乳食を取り、子猫の口を開けて入れてあげてください。
始めて味わった味が美味しければ、自分で顔を近づけてきて食べるようになります。
ただ、意欲が湧いても自分でお皿から舐めとるという事は出来ません。
こういう時は、飼い主さんがティースプーンで少量を取って子猫の口元に持って行ってあげましょう。
ただし、子猫に離乳食を与えてみても興味を持たない場合は無理に与えないでください。
その子はまだ離乳食を食べる準備ができていないか、または離乳食を拒否しているのかもしれません。
ミルクの前に一口だけ離乳食をティースプーンで口にいれてあげるなどして、徐々に離乳食にならしてあげてください。
決して焦ったり、無理に口に含ませるという事はしないでくださいね。
ココがポイント
無理に離乳を進めない。
子猫のペースに合わせる。
離乳食を与える回数
子猫は、まだ胃が小さく消化機能も未発達なので一度にたくさんの量を食べることが出来ません。
食べ過ぎると下痢や嘔吐などの体調不良をおこしてしまいます。
しかし、空腹の時間が長いと低血糖症を発症し、最悪の場合死に至ることもあるので注意が必要です。
これらのことから1日に3〜4回程度、3〜6時間おきに離乳食を与えるようにしてください。
最低でも6時間おきには離乳食を与えるようにしましょう。
ですが、必ずこの時間に与えるというわけでもありません。
子猫がお腹を空かせているタイミングや寝起きなどで鳴いている時などに与えてみましょう。
離乳食の量
子猫は一度にたくさんの量を食べられないので、1回の量を少なくしてこまめに与えましょう。
最初は1〜2口程度からで大丈夫です。
生後1ヶ月ほど経った頃には、1日につき離乳食を約4g×4回与えます。
離乳食を食べるようになるとミルクの量が減るので、うまく水分が取れなくなってしまいます。
そのため、離乳食と一緒に新鮮なお水も用意してあげましょう。
離乳食が順調に進んでいる目安
離乳食の回数も量も食べっぷりも良好!となれば一安心ですが、本当に離乳食が順調に進んでいるのか心配な時もあります。
そんな時にチェックして頂きたいのが次の2点です。
体重
子猫の体重は1日に10〜30g増えていきます。
なかには1週間で80〜100gほど増える子猫も。
もし、体重が減っていたら体に不調がある、栄養が十分でないと言う事も考えられます.
子猫は体調が急速に変化しやすく、簡単に命を落としてしまうこともあるので毎日の体重チェックを欠かさないようにしましょう。
おしっこ・うんち
おしっことうんちのチェックは子猫の健康管理に大変重要です。
子猫の時は特に重要なので、うんちが良い状態か、おしっこは十分に出ているかをチェックしてあげてください。
良いうんちとは?
適度に水分を含んでいるため表面にツヤがあり、周りにトイレ砂がつく。
色は食べているフードと同じ茶色か、少し濃いくらい。
量は人の親指1〜2本くらいが理想。
実録・子猫が生まれた!
私の友達にとても動物好きな人がいます。
彼女の家には犬や猫はもちろん、金魚、トカゲ、カブト虫までいます。
彼女の子供達ももちろん動物好き!
子供たちは良く野良猫を拾ってくるのですが、ある日子供が拾ってきた野良猫が出産しました。
さっそく彼女の家に生まれた子猫を見に行くことに。
2階の物入れの暗く静かな場所で「ミャアミャア」と鳴く子猫の声。
覗いてみると、4匹の子猫が母猫のおっぱいを一生懸命飲んでいます。
「可愛いね~」と私が言うと友達は、「可愛いけど、これからしばらくは寝不足の日々よ。」とちょっとため息をつきました。
その言葉通り、子猫たちが2ヶ月くらいになるまでの彼女は大忙し!
通常の家事や育児に加えて、他の動物たちのお世話に生まれた子猫たちの世話が追加されたのです。
離乳食をくれたり、排泄を促してあげたりの子猫の世話はもちろんのこと、母猫のトイレの掃除や食事の世話、猫関係の洗濯物だって毎日たくさん出ます。
特に4匹の子猫たちの離乳食は、食べっぷりや健康状態を見ながら1匹ずつ丁寧にお世話していました。
「子猫って可愛いだけじゃなくて、こんなに手がかかるんだね。特に離乳食は大変だよね。」
と私が言うと「可愛いから全然平気!それにこのキャットフードだったら栄養とかいろんな事を考えなくてもいいから離乳食も楽なのよ。」
と笑顔で言った彼女がとても頼もしく見えました。
この時、彼女がおすすめだと言ったキャットフードは、後に我が家でも猫を飼うことになった時にとても役立ったのです。
このキャットフードはオールステージ対応なので、離乳食後期から使えてドライフードのみに切り替える時も食べ慣れた味なのでスムーズでした。
彼女が言った通り、子猫に必要な栄養もしっかりと取れるうえに美味しいみたいで離乳食をすんなりと食べてくれたので本当に助かりました。
そんなおすすめのキャットフードを下記に載せておくので、ぜひ可愛い子猫に食べさせてあげてください。
きっと美味しそうに食べてくれるはず!
子猫は2カ月過ぎてドライフードを食べてくれるようになるまでのお世話は大変だけど、それ以上のプレゼントをくれます。
大変なのはほんの一時なので、目の前の可愛さに癒されながら頑張って下さいね。
子猫の離乳食はいつから始めればいい?それならこれ読んで!:まとめ
生まれたばかりの子猫は触れたら壊れてしまいそうなほど脆く、か弱く見えますが、「生きよう」とする生命力はとても強いものを感じます。
この先、子猫が健康で長生き出来るかどうかはまさにこの離乳食が大切なポイントです。
あなたのおうちに生まれた子猫が、立派な大人の猫になるためのお手伝いがこの記事に出来たならばこんなに嬉しいことはありません。
子猫のお世話を大変と思わず、子猫を育てられる時間はとても短いのでその時間を大切にしてください。