キャットフードを美味しそうに食べているうちの子を見て、友達が不思議そうに言いました。
言われてみれば確かに!
うちの子もキャットフード以外のものは与えた事ないなぁ...。
昔は、白米に人間の食べ残したさしみや焼き魚、味噌汁、おかかなどをかけたものを与えていました。
これを「ねこまんま」と言って、祖父の家で飼われていた猫も食べていました。
令和の猫も「ねこまんま」を食べるのかな?
キャットフード以外のものって与えたらダメなのかな?
もし、キャットフードを切らしてしまったら?
災害などでキャットフードが手に入れられなくなってしまったら?
猫はキャットフード以外の物を食べてもいいのかどうか気になるよね?
友達とこんな会話で盛り上がったので、気になって調べてみることにしました。
その結果...。
いろいろ面白いことがわかりましたよ。
一緒に猫の食べ物について見ていきましょう。
ちなみに人間はキャットフードを食べてもいいんだろうか?(笑)
目次
キャットフードの歴史
そもそも猫はいつからキャットフードを食べ始めたのでしょうか?
少なくとも昭和の猫は猫まんまを食べていたと思うんだけどなぁ~。
キャットフードの歴史を少し紐解いてみましょう。
ペットフードの誕生
今から150年前にペットフードとして誕生したのが始まり。
そのヒントとなったのが、航海の際に船員が持ち込んでいたビスケットが原型とされています。
航海から戻った際に余ったビスケットは捨てられて、野良犬がそのビスケットを食べていたのをヒントに作られたんだとか。
ドッグフードの誕生
ジエームス・スプラッツというアメリカ人が1860年にイギリスで世界初となるドッグフード事業が開始。
1870年にアメリカで「スプラッツ・オブ・アメリカ」という世界初のドッグフード製造会社が立ち上げられました。
一方、キャットフード需要は低く、ドッグフードもキャットフードも同じ扱いで与えられていたそう。
キャットフードの誕生
1860年にドッグフードは誕生したのに、キャットフードはなかなか誕生しません。
そしてようやく1960年代にアメリカでキャットフードが発売されることに。
キャットフードが誕生したのも、猫と犬の食性の違いが判明したから...。なんですが。
こうした違いが判明したのも僅か50年くらい前!
驚くほど歴史が浅いですね。
これからのキャットフード
最近では、毛玉を軽減するとか尿路疾患といった、猫特有の病気に配慮したキャットフード。
子猫用やシニア用などの年齢別といったキャットフードも多くなってきました。
こうした流れも本当につい最近ですよね。
これからも研究が進み、より安全でより猫の為のキャットフードが開発されていくでしょう。
私たち飼い主もしっかりと猫の栄養について理解して。
原材料はもちろん添加物やグレインフリーなど猫ちゃんの健康を考えたキャットフードを選んであげたいですよね。
もっと詳しく知りたい方はこちらをぜひ!
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話のネタにもなるからキャットフードの歴史を調べてみた!
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キャットフード以外は何を与えればいい?
今回のタイトルの本題に入りますね。
では、キャットフード以外のものを猫に与える場合は何をあげたらいいのでしょう。
猫はもともと肉食とはいえ、様々な食材を食べる事が出来ます。
だからといってキャットフード以外のものを与える時には注意が必要です。
まずは猫に必要な栄養素から見ていきましょう。
栄養素の中でも体を動かすエネルギー源(カロリー)となる栄養素。
「たんぱく質」「脂質」「炭水化物」があります。
この3大栄養素は猫と人間では理想のバランスは異なります。
猫 | 人間 | |
たんぱく質 | 35% | 18% |
脂質 | 20% | 14% |
炭水化物 | 45% | 68% |
猫は本来肉食動物のため、たんぱく質の必要量が多く炭水化物の必要量が少ないです。
また、猫と人間では体の作りが異なるため、同じものを食べても同じように栄養を吸収出来ません。
猫にとって理想的な栄養バランスがあるということと、人間と同じように食べても同じバランスで栄養を吸収出来るわけではありません。
と言う事をふまえて、キャットフード以外のものを与える時には気を付けないといけません。
猫が食べてもいいものといけないもの
ココがポイント
本来、猫は「総合栄養食」であるキャットフードを食べていれば健康的には問題はありません。
猫にとって、たんぱく質が豊富に含まれる肉、魚、卵は嬉しい食材です。
野菜は食物繊維によって腸が活性化されるので、与えすぎると下痢になってしまうことがあります。
では、猫が食べてもいいものを種類別に見ていきましょう
1.野菜
猫は幅広く野菜を食べる事が出来ます。
ただし、加熱しなければならない野菜、生食でも大丈夫な野菜があります。
加熱すればOK
アスパラ、なす、とうもろこし、いんげん、かぼちゃ、さつまいも、里芋、ブロッコリー、もやし
生食でOK
レタス、キャベツ、きゅうり、トマト、かぶ、オクラ、小松菜、大根、パセリ
絶対に与えてはダメ
玉ねぎ、ネギ、ニラ、銀杏
ココに注意
少量でも中毒症状をおこしてしまいます。
味噌汁に含まれるのエキス、ハンバーグに含まれるみじん切りの玉ねぎにも注意!
銀杏はたくさん食べると呼吸困難になってしまいます!
注意が必要なもの
ほうれん草、人参、じゃがいも
2.果物
水分を多く含んでいるため、水分摂取の手段としては効果的。
ですが、与える際は少量にしましょう(大さじ一杯程度)。
与えてもOK
スイカ、メロン⇒カリウムを豊富に含んでいるため、腎臓や心臓に疾患のある猫は与えてはいけません。
梨⇒細かく刻んで与えましょう。
リンゴ⇒糖分が多いので与えすぎはNG。
いちご⇒食べ過ぎると下痢に。2分の1程度にしましょう。
絶対に与えてはダメ
ぶどう、レーズン⇒少量でも絶対に与えてはダメ!中毒により死に至ることも。
パパイヤ、マンゴー⇒アレルギーにより炎症をおこしてしまいます。最悪の場合、死に至ることも。
イチジク⇒中毒による炎症をおこしてしまいます。最悪の場合、死に至ることも。
注意が必要なもの
バナナ⇒高カロリーなので注意が必要です。
パイナップル⇒食べたときに舌がヒリヒリしてしまいます。
3.穀物
猫は穀物を消化することは苦手なので、積極的に与えなくても大丈夫です。
しかし、猫にとって大切な栄養素を含んでいる穀物もあります。
枝豆⇒たんぱく質、ビタミンなど
納豆⇒ビタミンK、ナットウキナーゼなど
きなこ⇒食物繊維、たんぱく質
4.肉類
猫はもともと肉食なので、肉類は与えても大丈夫です。
ただし、生肉は雑菌が繫殖しやすいので与えないでください。
レバー⇒少量なら与えてもOK。
ウインナー、ベーコンなどの加工肉⇒塩分過多になるので与えないようにしましょう。
鶏の骨⇒喉を傷付ける恐れがあるので与えないでください。
5.魚類
青魚以外なら与えても大丈夫です。
ただし、生の魚介類(魚、イカ、タコ、エビ、カニ)は後ろ足の麻痺を引き起こすので絶対に与えないでください。
6.その他
絶対に与えてはダメ
チョコレート⇒急性中毒を引き起こす危険あり。最悪の場合、死に至ることも。
アルコール⇒嘔吐、震え、下痢などを起こし、昏睡状態から死に至ることも。
キシリトール⇒ガム一枚でも重大な症状を引き起こして死に至ることも。
スルメ⇒猫は食べ物を丸飲みするので、猫がスルメを食べると胃の中で10倍以上に膨張し危険。
ナッツ類⇒ミネラルが多いため尿石症を引き起こしてしまいます。
生卵⇒生の卵白は皮膚炎や結膜炎、成長不良を引き起こすことがあります。
コンビニで購入出来るキャットフードの代用品
今は24時間開いている、便利なコンビニがありますよね。
コンビニで調達出来る、猫が食べてもいいものを知っておくといざ!という時に役立つことがあるかもしれません。
さっそく見ていきましょう。
コンビニで買える猫に与えてもよい食べ物
食べ物 | 与え方 | 与えても良い量 |
ゆでたまご | 塩等、調味料は使わずにそのまま与える。 | 1日あたり1個 |
バナナ | 1㎝程度に切って与える。 | 1日あたり1㎝程度 |
スポーツドリンク | 水で2~3倍に薄めて与える。 | 状況により異なる |
ツナ缶(人間用ノンオイル) | そのまま与える。 | ほんの少し |
注意点
- ゆでたまご⇒味付けたまご(煮卵)はNG。
- バナナ⇒水分が多いため下痢に注意。
- スポーツドリンク⇒熱中症や脱水の緊急事態のみ。
- ツナ缶⇒味付きやオイル漬けはNG。
- 猫に与えるときの注意点
キャットフードの扱いがあるコンビニ
コンビニでもキャットフードが置いてあります。
品揃えに差はありますが、キャットフードを切らしてしまった時などの非常時には助かりますね。
- セブンイレブン
- ローソン
- ファミリーマート
- ミニストップ
- セイコーマート
- デイリーヤマザキ
キャットフード以外の食べ物を猫に与える際の注意点
- 火をしっかり通す
- 調味料は使わない(味付け不要)
- たくさんの量を与えない
- 人間用に加工された食べ物は与えない
肉、魚、卵は与える時にしっかり火を通しましょう。
生は雑菌が繫殖しやすいです。
調味料は使わないでください。猫に味付けは不要です。
すでに味付けしてある「味付け海苔」「サラダチキン」なども与えないでください。
キャットフードでない食事は、猫にとって栄養素が偏っている状態です。
キャットフード以外でたくさんの食事をしてしまうと猫の体の負担になります。
キャットフード以外の食べ物はあくまでつなぎ、非常食と考えてください。
猫には様々な栄養素がバランス良く取れるキャットフードを与えてあげてくださいね。
昔のペットは人間と同じものを食べていた
母方の祖父の家には、ハミーという名の犬とミイという名の猫がいました。
祖父は動物好きでした。
犬や猫の他にも鯉やニワトリ、インコもいて祖父の家に遊びに行くといろんな動物と触れ合えて楽しかったのを覚えています。
犬をお散歩させたり、インコをカゴから出して指に乗せたり...。
中でも一番好きだったお世話が動物たちへのえさやりとおやつをあげることでした。
犬と猫のご飯は、いわゆる「猫まんま」。
白米の上に人間の食べ残しの魚やかつお節、筋がたくさんあるお刺身のマグロなんかが乗る日もあって。
これに味噌汁をかけた「猫まんま」。
このご飯をハミーもミイも美味しそうにぺろりとキレイに平らげていました。
ハミーのおやつは、刻んだハムやビスケット。
ミイもおやつにハムは食べていたかな?
鯉、ニワトリ、インコはそれぞれに専用のエサがありましたが、おやつは食パンの耳。
食パンの耳を小さくちぎって放ってやると、我れ先にとついばみに来るのが可愛い。
1980年代のお話です。
この頃の多くのペットを飼っている家では、ペットフードではなく人間の食べ物のおすそ分けって感じでした。
ペットは人間と同じ食べ物を食べるものだと思っていました。
それが当たり前の時代だったんですね。
時は流れ、今は令和の時代になりました。
ペットに関する研究も着実に進んでいます。
猫と人間では体の作りが異なることや、同じものを食べても同じように栄養を吸収出来ないことなどいろんな事がわかってきました。
キャットフードも格段に良くなっています。
総合栄養食のキャットフードと水で猫が生きていくのに必要な栄養がしっかりと取れます。
年齢別や体調別のキャットフードだってあります。
ハミーやミイが食べていた、昭和の時代の猫まんまは美味しそうだったけど。
人間用の食べ物を無理に与えるよりも、人間から見たら美味しそうには見えないけれど。
猫の健康と長生きを考えるのなら、キャットフードを与えてあげた方が絶対に良いですよね。
猫はキャットフード以外のものを食べないのか疑問に思った友達が来た時に、うちの子が美味しそうに食べていたキャットフードを紹介しておきますね。
猫のことを一番に考えて作られたキャットフードです。
猫の食べ物でキャット以外にあげてもいい食べ物ってあるの?:まとめ
普段キャットフードしか食べていないイメージの猫ですが、案外いろんな食べ物を食べることができるんですね。
しかし、猫の食事には様々な栄養素が必要だと言う事と同時に摂取しても、しすぎてもいけない成分がたくさんあることがわかりました。
もしも。キャットフード以外の食べ物を猫に与える際には、与えてはいけないものは決して与えないでくださいね。
苦しむのは猫ちゃんで、後悔するのはあなたなのですから...。
どうしても...。の非常事態の時以外は、総合栄養食のキャットフードを与えるのが猫の健康のためです。
ですが、ひとつ提案があります!
キャットフード以外の食べ物を猫ちゃんに与える際には、手作りしてみるのはどうでしょうか。
参考になる記事がありますのでそちらをぜひ見てみて下さい。