こんな経験ありませんか?
うちの猫は子供が苦手なので、子供に触られるとかなり高い確率で「シャー!」と威嚇をします。
突然、猫にシャー!と威嚇されると、本当に心臓に悪いくらいビックリしてしまいますよね。
でも猫がシャーと威嚇したり、唸ったりするのにはちゃんとした理由があります。
この記事では、猫が唸る時や理由、鳴き声の違いによる猫の気持ちなど飼い主さんが「なんで?」と疑問に思う猫が唸る理由をいろんな角度から見ていきたいと思います。
そして、猫の「唸る」には病気の可能性もあり!というちょっと注意しなければならない場合もあります。
こちらは、飼い主さんに気を付けてもらいたい「唸る」についてもお話していきますね。
そのほか、「唸る」の中にも思わずほっこりとしてしまう可愛い「唸る」のお話もあります。
ぜひ最後までお読みいただき、愛猫との更なる深い信頼関係を築くひとつのツールにしてください。
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※専門家が目的別に徹底解説しています。
目次
猫が唸るのはどんなとき?理由は?
家の中でくつろいでいたら突然、外から猫の激しい唸り声が聞こえてきた!なんてことありませんか?
猫がばったりと見知らぬ猫に出会ってしまった時など激しい唸り合いの応酬が始まってしまう...。なんてことはよく見かける光景です。
猫は、様々な声音で自分の感情を表現します。
では、猫が唸る時や大声で鳴くときは、どんな気持ちなのでしょうか?
猫を飼っている方なら、猫の気持ちって大いに気になるところですよね。
猫が唸る理由は大きく分けて「威嚇・怒り・恐怖・夢中になって」の4つがあります。
それぞれの唸り声や特徴、気持ちなどを動画を交えながら詳しく見ていきましょう。
1.威嚇
威嚇をする時の鳴き声は、大体この4パターンでしょうか。
激しく大きな声で「ワァーーー」
ばったりと見知らぬ猫に出会ってしまった時などの声音です。
「ワァーーー、ワァーーーー」と激しく唸り合ってそのうちどんどん声のトーンも上がっていき、体も尻尾も大きく膨らんで...。
こんな時は
という勇ましい気持ちなんですって。
でも、「誰か止めて~」という気持ちもあるんですよ。
ですが、見ているこちらは怖くて止められませんよね。
息を吐き出すように「ハーーー!」
反発しあう猫同士が出会うとこのような威嚇が始まります。
また、猫の大嫌いな事(例えばシャンプーなど)をしようとした時などに「うーっ」と唸ります。
そして顔はとても険しく、威嚇のポーズを取ります。
これは、猫が自分の身を守るための威嚇の行動なのです。
蛇の声のような「シャーー、シャーー!」
猫は、自分の縄張りへの侵入者をとても嫌います。
なので自分の縄張りに侵入者を発見すると、息を吐くような鋭い声で威嚇します。
耳を横に倒し、体全体を膨らませ、歯をむき出しにしてなんとも怖い姿!
ですが、そんな姿とは裏腹に相手の出方を見る余裕もあり、即ケンカになるわけではありません。
ちゃんと冷静に判断しているところが本当に賢いですよね。
弱めの音量で「シャー!」
不快な事をされた時などに一発かますように、短く威嚇します。
猫がくつろいでいるのに、しつこく触られた時などに良く見られます。
と怒っているんです。
人間もくつろいでいる所を邪魔されたら、不快ですよね。
2.怒り
怒りからの「ヴァーーォ」
怒りに溢れながら声をしゃがらせて何度も何度も泣き続けます。
目をらんらんと光らせ、低い体勢でいつでも攻撃に入れる状態です。
これは、自分の縄張りに他の猫が侵入して来た時や、子猫を守る母猫も外敵に対して同じ様な鳴き方をします。
と怒りを相手にぶつけているのです。
「守るべきもの」がある時は、強い‼
こんな時は絶対に手を出してはいけない!
ある朝、庭のほうから激しく威嚇し合う猫たちの声が聞こえてきました。
気付くとうちの子がいません。
「もしかして?」と思い、庭を見ると...。 野良猫と思われる猫とうちの子が、形相も鳴き声も激しく威嚇し合っていたのです。
顔も鳴き声もホントに恐ろしくて...。 ただ、見ていることしか出来なかったのですが、そのうち野良猫がうちの子に飛び掛かろうとしたのです!
とっさにうちの子を抱き上げて守ったつもりが...。
何しろ本人は絶頂の興奮状態で、飛び掛かってこようとした相手と一戦交えようとしていた時に抱き上げられたのでビックリしたのもあったと思います。
抱き上げた私の手を思い切り何度も嚙んで、ひっかいて...。
思わぬ邪魔が入ったからか、野良猫はそのまま退散となったのですが、猫の間に割って入ってしまった私はというと...。
嚙まれた左手はグローブのように腫れて、左手にもうひとつ心臓があるんじゃないかと思うくらい脈打って痛さが半端ない!
ちょっと触れられただけでも、悲鳴を上げてしまうほどです。
引っかかれた所もとても立派なみみず腫れと出血。
急いで病院に行き、破傷風の注射を打ち、抗生剤と痛み止めの内服薬をもらって帰宅。
その後3日間は、腫れが引かず痛くて家事はもちろん出来ないのですが、体や髪も一人では洗えないのには困りました。
そんな大けがを負ってしまった出来事でしたが、猫本人は自分が原因だとはちっとも思っていないのか何事もなかったかのようにいつも通りです(笑)。
みなさんは猫同士のケンカの仲裁は絶対にしないでくださいね。
とっても痛い目に合います!
喉の奥から絞り出すように「ヴ~~~~~」
猫がこのように唸る時は、一発触発の緊張状態の時です。
威嚇の相手が猫の場合は、にらみ合いを続けながら唸るように鳴き続けます。
鼻にしわを寄せて、全身の毛が逆立っていて今にも飛び掛かりそう!
これは、睨み、唸りあいながら猫同士どちらが強いか勝負しようとしているところです。
取っ組み合い直前のにらみ合いでは、唸るときの体制が低い猫の方が好戦的で、高い猫は防戦に回っています。
こんなシーンに出くわしてしまったらドキドキが止まりませんね。
飼い主がしつこく構ったら「アォーン」
猫を撫でていたらいきなり手をカプリと嚙まれたりしませんか?
これは
と怒っているのです。
ただし、猫は噛む前にたくさんの警告を出していると思いますよ。
尻尾をブンブン振り、「アォーン」と巻き舌気味の強めの声で威嚇していたはず。
これは、気付かなかった飼い主さんが、猫ちゃんに「ごめんなさい」ですね。
3.恐怖
叫ぶような「アォーーー!
これは、全力で拒否し、逃げようとしている時の鳴き声です。
例えば、動物病院に連れて行こうとキャリーバッグに猫を入れようとした時などに聞かれませんか?
と恐怖でいっぱいの様子で、イカ耳になり毛も逆立っています。
猫は、大きな対象物が苦手なので前から捕まえようとするとますます恐怖心でいっぱいになってしまうので、低い姿勢で後ろから捕まえましょう。
低く唸るように、何度も「アーオン、アーオン」
猫が病院に連れてこられた時のキャリーバッグの中や診察台の上でこんな風に鳴いていませんか?
これは、恐怖心が最高潮に達しているときの鳴き方です。
瞳孔は開き、イカ耳で口まで開いている時も!
こんな鳴き方をされると飼い主としては、可哀そうで仕方なくて胸が痛くなってしまいますよね。
病院以外でも慣れない車に乗せられた、嫌なシャンプーをされそうになった時などに嫌だ‼と言う気持ちが隠し切れずに鳴いてしまうのです。
4.夢中になって
ご飯を食べながら「アウアウアウアウ」
ご飯を食べている愛猫が食べながら「アウアウアウアウ」と鳴いているのを聞いたことはありませんか?
これは大満足な気持ちが思わず漏れてしまった「唸り」です。
とお腹が空いていた所に大好物のご飯が食べられた時の幸福感の可愛い唸り声なんですよ。
見ているこちらも思わず笑ってしまいますよね。
取られてたまるか!の「ウウウウウウウーー」
猫が遊んでいるおもちゃで一緒に遊んであげようとおもちゃを取ろうとした時に、「ウウウーー」と唸られたことはありませんか。
これは、取られまいと飼い主さんに唸っているのです。
おもちゃで遊ぶうちにすっかり狩猟本能が刺激された猫にとって、おもちゃは大切な獲物なのです。
取られまいと必死な姿は本当に可愛い♡
病気の可能性もある⁉
ここまで見てきた猫が唸る理由は、威嚇や防衛、甘えなどによるものでした。
ですが、猫が唸る理由で「体の調子が悪い時」もあるんです。
しかし、ただ唸っているだけでは病気かどうかの判断は難しいですよね。
では、どのような「唸る」に注意すべきなのかを見ていきましょう。
エサを食べている時に唸っている
この場合は、歯周病になってしまい口の中に違和感を感じていることが考えられます。
トイレの度に唸る
尿路結石などの排尿器官に何かしらの異常があることが考えられます.
環境の変化によるもの
飼い主さんに家族が増えた、引っ越しをした...。などの環境の変化によるストレスから唸ることがあります。
また、縄張り意識の強い雄ネコも環境の変化によるストレスから、唸る行為が見られます。
その他、目に見えて大きな変化が出ないため初期段階での発見が難しい病気もあります。
甲状腺機能亢進症
動いたり、走ったりしながら唸るという行動が見られるのが特徴です。
こんな症状に注意
動きが活発になる
今までより攻撃的になる
エサをたくさん食べるのに体重が減少する
水を飲む回数が増え、トイレの回数も増える
毛ツヤが悪くなる
下痢や嘔吐がある
7歳以上の高齢猫に多く発症し、症状が進行すると次第に食欲が落ちて内臓に悪い影響を及ぼしてしまう恐れもあります。
猫風邪
かすれた声で鳴いていてくしゃみや鼻水、目やにがひどいなどの症状が見られると猫風邪の可能性があります。
こんな症状に注意
鼻水
くしゃみ
目やに
咳
食欲低下
結膜炎
口内炎など
一般に猫風邪と言われるのは「猫カリシウイルス」「猫ヘルペスウイルス」「クラミジア」などの感染によるものです。
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苦しそう、痛そうに大声で鳴く
猫は体調不良を隠そうとする生き物です。「アオー」「オオー」など苦しさや痛さで鳴くのはよほどの事です。
嘔吐の前にも苦しそうに鳴きますが、吐いた後に落ち着くようならそのまま様子を見てもいいですが、繰り返し吐く場合は、注意深く観察するようにして下さい。
こんな症状に注意
口呼吸をしている
息が荒い、呼吸が浅い
よだれが出ている
足を引きずるなど痛そうにしている
排泄の前後に鳴く
血尿が出ている
けいれんする
このような症状が見られたら迷わず動物病院へ‼
我が家に最初に迎えた猫は、白血病ウイルスで亡くなりました。
夏の暑い日でした。動物病院で点滴などの処置を受けて帰宅後、寝かしておいた所に様子を見に行くと姿がありません。
慌てて家中を探すと、浴室のバスタブの隅でうずくまっていました。
夏の西日の差す、暑い浴室の中なのに。
彼女は翌日、見るからに具合が悪くなったので動物病院に連れていきそのまま入院。
そして2日後に動物病院で、虹の橋を渡りました。
彼女の最期の症状は、まさに上記の症状の「呼吸が浅い、嘔吐」に加え食欲低下、水を飲まないでした。
あの日、暑い浴室で一人うずくまっていたのは、本当に具合が悪かったのでしょう。
浴室に行くと今でもその光景を思い出して涙してしまいます。
異常な行動とともに急に鳴くようになった
脳の障害などに伴って、今まであまり見られなかった状況や様子で鳴くことがあります。
飼い猫が高齢の場合、まれですが認知症の可能性もあるかもしれません。
こんな症状に注意
中枢神経系障害の主な症状
立つことができない
真っ直ぐに歩けない、どちらか一方に回転してしまう
左右の目の大きさ(瞳孔)が違う。目が見えていないみたいである
歩いていてもすぐに倒れてしまう
けいれん発作がある
認知症の主な症状
食べてもすぐに食事をねだる
飼い主のことがわからなくなる
穏やかだった猫が攻撃的になる
夜中に起きてウロウロしている(鳴き続けることもある)
トイレで排泄出来なくなる
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鳴き声だけでなく行動上の異常が見られる場合は、動物病院に相談しましょう。
認知症の症状が人間の認知症の症状とほぼ一緒なんですね。
ただし、全ての症状が一度に現れるわけではないので、日頃から愛猫の様子をよく観察してあげてください。
そして少しでも当てはまる行動をしている、いつもと違う唸り方をしている等、少しでも変化や異変が見られたらすぐに病院で検査を受けましょう。
猫も早期発見早期治療が大切です。
姿が見えなくなると大声で鳴く
母のように慕う飼い主さんが見えなくなると精神的に不安定になってしまい、大声で鳴き大騒ぎです。
そして飼い主さんの姿が見えると落ち着きます。
これは「分離不安症」の初期症状のひとつです。
ケアとして、獣医さんに相談する、一人で過ごす時間を作る、一緒に遊ぶ時間帯を決めておく等があげられます。
猫が唸る理由とは?猫が唸る時の気持ちは?病気が隠れている可能性も:まとめ
愛猫がこちらを見つめて何かを言いたげに「ウ~」と唸っているときがあります。
なぁに?と聞いても「ウ~」と言うばかりで、特に変わった様子もないのですが。
こんな時はホントに猫語がわかったらいいのに...。と思ってしまいます。
こういう思いって猫を飼っていたら何度もありますよね。
この記事を書くにあたって猫が唸る理由を調べていくうちに、「唸る」の中にもいろんな猫の気持ちが隠れている事がわかりました。
そして、愛猫を日頃からよく観察することで隠れているかもしれない病気の早期発見が出来ることの大切さも分かりました。
この記事を読んでくれた飼い主さんの、愛猫の気持ちを分かってあげられるきっかけになってくれたらとてもうれしく思います。
いつの日か、愛猫と意思疎通が出来たらステキですよね♪
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